寿貿易株式会社 株式会社メカニクス
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札幌工場 作業日誌

メカニクス札幌工場では、お客様からご注文いただいた機械やその付属品を厳重に検査・調整のうえ、お届けしています。このコーナーでは、日頃の作業で感じたこと、出荷前検査で発生した問題やエピソードなどを都度ご紹介したいと思います。

<小冊子「基本的な旋盤作業」と「基本的なボール盤・フライス盤作業」> 2009.12.16

弊社では、旋盤、フライス盤をお買い上げ頂いたお客様にはもれなく、取扱説明書の付録としてそれぞれ「基本的な旋盤作業」、「基本的なボール盤・フライス盤作業」という小冊子を進呈しています。この種の資料は以前からありましたが、いま進呈しているのは内容を全面的に見直した改訂版です。弊社の機械をご愛用頂いているユーザ様には、それまで旋盤やフライス盤を使った経験がない初心者の方が多数おられます。これらの冊子は、このような初心者の方々を念頭に、できるだけ平易な言葉を使用するとともに、イラストを多用するなど様々な工夫を凝らし、理解しやすい手引書となるよう努めました。「基本的な旋盤作業」が25ページ、「基本的なボール盤・フライス盤作業」の方は20ページほどのボリュームですので、決して詳しすぎるというものではありません。ただ、内容を詳しくして、分厚い本にしてしまえばいいのかといえば、それも問題ありのようです。市販の旋盤・フライス盤の教科書の中には分厚い上、説明に数式などが使われているため、初心者には手に負えない内容の本がたくさんあります。どの程度の内容で、どの位のボリュームに抑えるかは、いつも頭を悩ませる問題です。いずれにせよ、こんな小冊子ではありますが、本当に基本的なことは網羅しているつもりです。それでも、出来上がったものを読み直してみると、舌足らずな表現とか、難しすぎる言い回しとかが目につき、「ああすればよかった」「こうしたらよかった」と後悔する点がたくさんあります。例えば、三爪チャックの着脱方法の説明ひとつとっても、機種によりやり方が異なるケースなどがあり、まだまだ改善の余地があります。
旋盤やフライス盤作業は非常に奥が深く、私たちが作成した手引書のようなもので語り尽くせるものではありません、それでも、弊社の小冊子をきっかけとして、旋盤やフライス盤作業を楽しむユーザ様がひとりでも増えてくれたら、まさに望外の喜びとするところです。
これからもユーザ様のご意見を反映させながら、よりよい小冊子になるよう内容を見直していきたいと思っています。


<出荷前検査は医療に似ている> 2009.11.18

毎年一回、最寄りの病院で健康診断を受けています。身長、体重、血圧、視力、聴力、
血液検査、尿検査、心電図、X線検査(胸部・胃)・・・その結果何か異常があれば、内容によって再検査、経過観察などの処置が取られます。再検査しても異常の原因がつかめない場合は、入院して精密検査を受けることもあります。それでも、結局はっきりした原因がつかめないケースもよくあると聞きます。一方、健診結果が一応良好(異常なし)だったのに、その後まもなく、病気が発覚することもあるようです。このような事態が起こる理由は、検査時に見落とされたという不幸なケースもあるでしょうし、健診時の検査項目から外れた部分での疾患であるというケースもあるでしょう。いずれにせよ、人間の体の内部の異常を健康診断で完全に把握するのは極めて困難だということは、素人でも容易に理解できます。

実は、私たちが実施する輸入機械に対する出荷前検査でも、これと似たようなことがよく起こります。機械ものだから、そんなことはあり得ないと仰る向きもあるとは思いますが、何があってもおかしくないのが海外メーカー品の「特色」です。私たちの責任を回避する気持ちは毛頭ありませんが、どんなに検査表を充実させても、どんなに熟練を積んでも、完全に問題点を洗い出すことは不可能ですし、意外なところから問題が発生します。理由は、組み込まれている部品自体の品質にばらつきがある上、不良部品が平然と使われている事例が後を絶たないためです。本欄の<見えない敵(不良部品)との闘い> 2009.7.17の項でもお話したように、部品不良による不具合については、検査項目を増やし、ひとつひとつ潰していますが、モグラ叩きのように、次から次へと新たな問題が発覚します。根本的に解決しようとすれば、輸入してきた機械を全分解し、組み込まれている部品ひとつひとつを徹底的に調べるしかありません。人体は全分解できませんが、機械ならある程度それが可能です。しかし、それではコストがかかりすぎて、とても売り物になりません。部品自体も、破壊しない限り良否を判定できないものがありますので、全分解したとしても100%問題点をクリアできるとは限りません。
最近お客様から寄せられる故障やトラブルには、不良部品を見落としたことが原因となっているものが目立ちます。それに対して、弊社も検査方法の改善を繰り返し、日々レベルアップを図っているつもりですが、まだまだ試行錯誤の連続です。

ハンドホイールの亀裂 ザグリ穴位置不良のジブ

<基板・電装品の交換を容易にするための工夫> 2009.10.26

FL551Vという小型旋盤の販売を開始しました。最新のエレクトロニクス制御の無段変速モータや、主軸回転数表示装置を標準装備した新鋭機種です。外観も曲線を帯びており、かなり洗練されたデザインになっております。この機種も海外からの輸入機ですが、他の機種と同様、私たちの工場で点検・整備し直した上で、お客様のお手元にお届けします。
出荷前検査では、通常の作業に加えて、この機種にだけ実施される特別な作業があります。それは、電装品(おもに電子基板)の交換を容易にするための対策です。実は、この機械を初めて整備した時に、基板類の交換作業が構造的に、極めて面倒であることに気付きました。海外製品に使用されている電子基板類の品質は、ひところに比べかなりよくなっていますが、やはり様々な要因により故障することがあります。そんな場合に備え、弊社では常に電装部品を在庫し、トラブルが発生しても迅速に基板などが供給できるよう態勢を整えているのですが、この機種の基板の交換方法は、複雑でわかりにくいのです。このため弊社では、基板の着脱を容易にするために特別な部品を考案し、機械に組み込んであります。正直いって、このような作業を実施したとしても、精度や性能に影響を与えることはありません。また、トラブルが起きない限り、なくても一向に差し支えのない部品です。そういう意味では「無駄」な工数をかけていると思われるかもしれません。でも、ひとたびトラブルが発生すれば、基板の交換が楽で、結果的に早く復旧させることが可能となります。
私たちの仕事では、単に目の前の問題を取り除くだけでなく、将来起こりうるトラブルに備えた様々な予防的な作業にも常に気を配っています。基板や電装品の交換を容易にするための工夫も、その一環として取り組んでいます。


<影の主役・テストバー> 2009.09.28

毎年9月に、日頃工場で使用している検査・測定・試験器具類の校正、再調整作業を実施しています。対象となるのは、テストバーやテーパゲージをはじめ、マイクロメータ、ダイヤルインジケータなど多岐にわたります。テストバーだけでも数十本あるので、これらのチェック作業には大変な労力を要します。言うまでもなく、出荷前検査で使用する器具に狂いがあっては正しい検査が出来ません。従って、使用する検査器具類のチェック作業は極めて慎重に実施しています。
テストバーの検査では、弊社で保管している「原器」にバーをはめ込んで、誤差の有無を調べます。ここで、校正基準を外れたテストバーが発見されれば、社内で再調整します。場合によっては、外部に調整を委託することもあります。今回の検査では、幸い校正基準を外れたテストバーはありませんでしたが、基準ぎりぎりで合格というものがありました。これについては、近いうちに再調整作業を実施する予定です。テストバーの再調整作業は私たち工場の腕の見せ所です。
精度調整ではキサゲ作業などが注目されがちですが、縁の下でテストバーなどの試験器具類の地道な校正作業がなければ成り立ちません。いわば、札幌工場の影の主役です。

様々なサイズのテストバー

<スイスメーカーは弊社のお手本> 2009.08.24

先日(といっても、数ヶ月前のことですが)、世界的に有名なスイスの某工作機械メーカーのセミナーに参加しました。このメーカーは主軸精度0.5マイクロメートル以下の高精度の汎用およびNC小型旋盤などを製造しており、時計メーカーや精密部品メーカーなどに数多くの納入実績を誇っています。高精度を保証するだけあって、このメーカーの機械は相当高額で、弊社で取り扱っている試作・研究開発目的の小型旋盤の販売価格の30-40倍もします。
このメーカーの特色は、高精度の高級機を製造しているということに加えて、規模の拡大を目指さず少量生産に徹し、50年前に販売した機械でもアフターサービスやオーバーホールをきちんと実施していることです。
同じ小型旋盤といっても、弊社で扱っている機種は、その目的、性能、価格、対象となるユーザ層などが、全くこのスイスメーカーと異なりますが、基本的な考え方は驚くほど似通っていると感じました。弊社も常に、品質にこだわり、キメの細かいサービスの提供を心がけています。時には40年前に販売した古い機械を修理したり、オーバーホールしたりすることもあります。創業以来、規模の拡大よりも質の充実を重視し、身の丈にあった経営に徹してまいりました。
スイスをはじめ、欧州には小規模でも質の高い機械を作り続けている会社がたくさんあります。弊社も、このような会社をお手本として、常に進化し続けたいと思っています。


<見えない敵(不良部品)との闘い> 2009.07.17

先日、FM110Eというフライス盤の出荷前検査をしていた時のことです。主軸ヘッドの移動量を調節するために、角型コラム(柱)に取り付けられている上下送り用のストッパ(鋳物製)を、ロックレバーで軽く締めたところ、真二つに割れてしまいました。別に、力任せに締めたわけでもないのに、簡単に破損したのです。目視による外観チェックでは、この部分に異常は見られませんでした(もちろん、作業担当者が見落とした可能性もゼロではありませんが)。恐らく、内部や目に触れない部分に亀裂の入った部品が組み込まれていたため、ちょっと締め込んだだけで割れてしまったのではないかと想像しています。
海外で作られている機械に、不良部品が平気で組みつけられてくることは珍しいことではありません。今回は、出荷前検査の途中で、破損という形で問題が発覚したため、結果として、お客様に変な機械をお届けせずに済みました。しかし、私たちの工場でも、このような部品をすべて見つけ出すのは極めて困難です。もちろん、機種ごとに検査表を用意し、主要部分はかなり念入りに見ています。部品が悪いと動きがおかしかったり、異音を発したりするような部分なら、不良品の発見は比較的容易ですが、小さな部品まで全てをチェックするのは、技術的にもコスト的にも殆ど不可能といってよいと思います。
でも、お客様の側に立てば、不可能ではすみませんよね。最終チェックに合格して、自信をもって出荷したはずなのに、お客様から、予想もしない部品の不良を指摘されると、それから暫くは、夜も眠れないほど落ち込みます。それが一種のトラウマとなって、同じ機種の整備では、どうしても指摘された部品にばかり目が行ってしまいます。時には、検査表も改訂され、検査項目が追加されるので、以後は同じ部品を不良のまま出荷するということは殆ど防げるようになります。しかし、また新たに、別な場所で変な部品が見つかることがありますので、全く気が抜けません。

札幌工場で整備される各機種は、精度調整が重要な作業であり、多くのお客様もそれを重視されておられます。しかし私たち工場では、上記のような「見えない敵(=不良部品)」との闘いにも相当神経をすり減らしているのが実情です。

破損したFM110Eのストッパ

<まだまだ現役-SAPPOROのセーバー> 2009.06.23

札幌工場は小型形削盤(セーパー)の製造からスタートした会社です。昭和13年に創業以来、敗戦による混乱期を除き、数十年にわたりセーパーを作り続けていました。今でも工場には2台の古い自社製セーパーが設備機械として残されており、出番は少ないながら現役で働いています。セーパーは、フライス盤などの普及により、徐々にその存在意義が失われ、そのメーカーも次第に姿を消してゆきました。 実際の製造現場でもセーパーに出会う機会は滅多になくなりました。ただ、台湾や中国の工場を訪れると、たまにセーパーにお目にかかることはありますが・・・。最早、時代遅れなのでしょうが、セーパーによる加工作業にもよさがあります。もちろん、多くの作業はフライス盤でも可能なのですが、ワークの角度を自由に変えられる上、切削後の歪みが小さいなどの利点があり、当社ではなかなか手放せません。例えば、溶接の開先(かいさき)を加工したり、ジブ類や各種の治具を製作したりする時などにセーパーを使っています。

SAPPOROのセーパーは、国内最高の精度を有する高品質、高性能のマシンとして有名で、海外にも輸出されました。これら現役のセーパーも、製造されてから40年以上使い続けていますが、精度も性能も殆ど製造当時のままです。あと、何年これらの老セーパーが使えるかわかりませんが、これからも大切に使っていきたいと思っています。
弊社の小型旋盤や小型フライス盤の製造や各種の整備・調整作業の影で、こんな老兵が活躍しているのです。


<スズランの季節> 2009.05.20

札幌工場はJR札幌駅や大通・すすきのといった中心街から数キロしか離れていませんが、敷地内にはわずかながら貴重な自然が残されています。以前は鬱蒼としたニセアカシヤの大木などが生い茂り、ちょっとしたオアシスだったのですが、新工場建設などに伴い、徐々に姿を消してゆきました。それでも今の季節は、自生しているスズランが一斉に白い花をつけ、タンポポなども彩をそえています。
日頃、薄暗い工場の中で、機械と格闘していると、緊張感と疲労からどうしても気持ちが鬱屈しがちです。特に、クレームやトラブルの報に接すると、緊張が一気に高まります。細心の注意を払い、手塩にかけて整備に取り組み、自信を持って送り出した商品でも、機械ものである限り、トラブルとは全く無縁などということはありえませんし、時にはそれが原因でお叱りを受けることもあります。お叱りの内容が、誤解に基づくものだったり、商品の特性を無視したものだったりすることもありますが、お客様の声を貴重なヒントと捉えて、悩み苦しみ、神経をすり減らしながらも楽しみつつ、よりよい解決策を考えている毎日です。そんな時に、ふと工場の外に咲くスズランの花を眺めていると、心が安らぎ、よいアイデアも浮かぶようです。
北海道の春夏は短く、あっという間に冬になってしまいます。5月6月は好天と咲き乱れる花に助けられ、最も冴える季節かもしれません。


<自動送り装置を分解修理-異音の原因を突き止める> 2009.04.22

M20Aに標準装備されている長手自動送り装置は海外メーカ製ですが、毎回入荷するロットの内、最低1-2割に回転時の異音が認められます。異音といっても、極めて主観的な問題で、実際に発生する音に対する感じ方は人によって様々です。気になって仕方がないという人もいれば、全く気にならないという人もいます。これに関しては、以前にも書いたように、札幌工場での検査において、どうしても気になる(即ち、この装置をお使いになるお客様の7-8割の方々が「気になる」と予想されるレベルの異音を発する)装置については、海外の製造元に送り返して、修理させたり、新しい装置と交換させたりしてきました。この装置は細かい部品が多い上、設計上の問題なのか、分解が非常に面倒な構造になっています。このため、安易に分解すると装置自体を破損させる可能性が大きいので、弊社では原則として海外の製造元に修理を依頼する形をとってきました。いずれにせよ、装置を送り返しはしたものの、私たち工場の作業担当者の音に対する感じ方と製造元の見解が一致することは稀で、製造元が素直に異音の発生を認めることは滅多にありませんでした。当然、装置の品質も一向に改善されません。こんなことから、私たちも覚悟を固めて、異音を発生する装置を自分たちで分解し修理することにしました。
実は、音の問題は非常に奥が深く、様々な複合要因により発生している場合が多いので、ただ分解しても、原因が特定できるとは限りません。いまから40年以上前の話ですが、札幌工場で形削盤(セーパー)を製造していた頃に、運転時の「異音」問題に悩まされたことがあります。このときは、地元の大学工学部の全面的な協力を得て、様々な角度から調査したのですが、結局、原因を突き止めるには至りませんでした。こんな古い経験がトラウマ(?)になっているのか、弊社は音の問題に極めてナーバスです。
作業担当者2名がペアになって、慎重に自動送り装置を分解していきました。細かい部品がいろいろ出てくる。発生する異音から推定して、ギア関係が怪しいと考え、部品ひとつひとつを入念にチェックしていったところ、あるギアの装着されている位置がわずかにズレていることに気づきました。なぜズレが生じているのかと、よくよく見ていくと、どうもギアに嵌め込まれている部品のサイズがやや大きいということに気づきました。この部品を0.5mmほど長めのサイズに作り直し、取り付けたところ、異音がなくなりました。
今回はたまたま上手くいったラッキーなケースかもしれません。でも、いままでブラックボックス扱いだった部分の分解修理に成功したことは、大きな自信になりました。これを機に、今後も自動送り装置の分解修理に挑戦してみたいと思っています。


<バイトの種類> 2009.03.24

言うまでもなくバイトは旋盤で使用する最も基本的な切削工具です。バイトにはハイス(高速度鋼)・超硬など、刃先の材質による区別のほか、全身バイト・ろう付けバイト・スローアウェイバイトなど、刃先の取り付け方式による区別があります。さらに、それらの刃先の材質や取り付け方式毎に、切削目的に応じて、右、左、突っ切り、中ぐり、ネジ切など様々な形状のバイトがあり、実に多種多様です。
弊社でも、ハイスの全身バイト、ハイスの付刃バイト、超硬付刃バイト、超硬スローアウェイバイトなどの品揃えがあります。ただ、弊社では1タイプあたりの刃先形状をせいぜい6-10種類程度に限定しています。市販の類似のバイトセットやバイトメーカのカタログを見ると、10種類以上をセットにしたものがあるようですが、弊社ではあまりお奨めしておりません。
実は、私たちもかつて、様々な刃先形状のバイトを扱っていた時期があります。しかしながら、今はかなり種類を絞り込んでいます。理由は、種類が多くても、実際の作業上、使い分けが難しい上、使い分けをしても仕上がりにあまり影響しない刃先が少なからずあるからです。先日も、あるメーカから送られてきたサンプル品のバイトを前に、弊社の旋盤工は頭を抱えてしまいました。あまりにも似たバイトが多かったからです。熟練旋盤工なら、それでも、巧みに使い分けをするのかも知れませんが、弊社の旋盤をお使いになるアマチュアユーザにとっては無用の長物だらけでした。こんな理由から弊社では、本当に必要な形状のバイトのみを厳選してセットを組んでおります。まずは、これらの基本的なバイトを使いこなしてください。これ以外の形状のバイトを使うのは、これらを使いこなせるようになったあとでも遅くはありません。

本当に必要な形状のバイトのみを厳選

<信頼性が高いベルト掛け替え式の旋盤> 2009.02.23

弊社の取り扱い機種を10年前のそれらと比較してみると、無段変速タイプの機種が格段に多くなっていることに気づきます。インバータ方式やエレクトロニクス制御方式によりツマミひとつでスピードを調節できるため、無段変速タイプはとても便利です。一方、ベルト掛け替えタイプの機種は、主軸回転数を変更する度に、いちいちベルトの位置を手作業で替えなくてはならないので、確かに不便です。こんな訳で、無段変速タイプの機種が主流になりつつあるのですが、弱点もあります。それは信頼性です。現状では、海外製の基板・モータを搭載したエレクトロニクス制御の無段変速タイプの機種については、残念ながらまだまだ課題があるといわざるを得ません。もちろん、弊社では、一部の電装品を国産品に交換したり、予めスペアパーツを保有したりして、常にトラブルに備えています。
一方、昔ながらのベルト掛け替え式旋盤は、無段変速タイプに比べて、トラブルの発生率はずっと少ないようです。不幸にもトラブルが発生しても、電装品が単純なため、修理も比較的容易です。なお弊社では、ベルト掛け替え式の旋盤の一部に日立製モータを搭載しています。日立製モータ搭載により、信頼性はさらに高まります。
(因みに、弊社で手掛けているインバータ搭載機種[USL5.5-INVなど]については、一流メーカの電装品を採用していることもあり、高い信頼性を有していると自負しています。)

日頃、札幌工場で旋盤を操作している社員たちに、無段変速タイプとベルト掛け替えタイプの旋盤のうち、どちらを選ぶかと訊いてみたところ、明確な答えが出ませんでした。
「使用目的、切削材料、それに作業者の技量によるから、一概にどちらがよいとはいえない」「どんな場合に無段変速がよいとか、或いは、ベルト式がよいなんて、簡単にはいえない」確かにその通りですが、これではお客様にアドバイス出来ません。ちょっと困ったなと思っていたところ、多くの社員が異口同音にこんなことを言いました-「ベルト掛け替え式旋盤は構造がシンプルで、壊れにくいので、長い目でみてお買い得だと思いますよ。操作に不慣れな初心者や学校の生徒さんたちが多少手荒(?)に扱っても問題が起きにくいし、古くなって電装品の交換が必要になった時でも、部品の調達が楽ですしね」と。
こうしてみると、昔ながらのベルト掛け替え式旋盤も捨てたものではない、と認識を新たにしました。

日立製モータ取り付け作業
(FL400E)

<FM80Eの繰り出し(クイル)がクランプ出来ない!?> 2009.01.30

お正月休み明け早々、暮れに海外から入荷したFM80Eに予期せぬ不具合(ロット不良)を発見しました。それに対応すべく札幌工場内では正月気分が一転し、いきなり戦闘モードに入りました。
仕事初めにFM80Eの整備作業を始めるや否や、主軸ヘッドに異変! 主軸の繰り出し(クイル)部分が、何故か固定(クランプ)出来ないのです。繰り出し部分には、専用のスクリューがついており、それを締め込めば固定される構造になっているのですが、いくら締めても固定出来ません。固定出来ないのは、この1台だけと思いきや、他の機械も調べたところ、なんと入荷した1ロット分全てがこの状態だという惨憺たる有様でした。
このため、主軸部分を分解して調べてみたところ、ある部品の加工方法に原因があることを突き止めました。その部品を弊社工場で追加工して組み直したところ、この問題は完全に解消しました。言うまでもなく、繰り出し部分の固定は重要な機能ですので、Aタイプ、MSタイプにかかわらず修正作業を実施しました。 この手の不具合修正はよくあることとは言いながら、1ロット分全てを直すのはやはり大変でした。
今回の問題点を海外の製造元に通報したところ、意外にもあっさり非を認めた上、今後の改善を約束してくれました。しかし、その後入荷したロットでも、全く改善されておらず、暫くは弊社工場での追加工が続きます。


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