寿貿易株式会社 株式会社メカニクス
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札幌工場 作業日誌

メカニクス札幌工場では、お客様からご注文いただいた機械やその付属品を厳重に検査・調整のうえ、お届けしています。このコーナーでは、日頃の作業で感じたこと、出荷前検査で発生した問題やエピソードなどを都度ご紹介したいと思います。

<スペアパーツの買い占め> 2012.12.19

再び、アフターサービス部品に関するお話です。
はっきり言って、海外のメーカーの多くは非常にドライで、儲からないとわかれば、突然製造をストップしたり、アフターフォローを拒絶したりします。過去にこのような仕打ちを何度も受けて、かなり苦い思いをしてきました。
極端な事例ではありますが、ある海外メーカーから機械を輸入してからわずか数カ月後に、前触れもなく、製造を打ち切ると通告されたことがありました。一部の海外の会社には、製造ストップにより、こちらの立場がどうなろうとお構いなしのようで、自分さえよければいいという臭いがプンプンします。購入して下さったお客様の立場を考えて、製造中止後でもアフターフォローに関して出来得る限り努力しようという意識が決定的に欠けているように思えてなりません。
いずれにしても製造中止となると、まずスペアパーツの確保に動きます。長年の経験や機械の特性に基づいて、一定の数量のパーツをまとめて購入することになるのですが、メーカーによっては、部品の供給を渋るところがあり、非常に困ります。それに、私たちの足元をみて、法外な価格を吹っかけてくる輩もおり油断もスキもありません。なんとか部品確保のメドがついたとしても、それに要する費用がバカにならず、本当に悩みの種です。こうして調達した部品類は、工場にきちんと保管して、お客様からの注文に応じて出荷することになるのですが、ものによっては10年以上在庫として寝かしておくことになり、管理が非常に大変です。部品自体にもいい加減なものが含まれており、工場での手直しも必須です。本来なら、不良部品についてはメーカーにクレームをつけて、交換させるのが筋でしょうが、もう作らないと言っている部品なので、何を言っても無視されます。
こんなに苦労して、部品確保に努めていても、お客様が注文する部品の種類や数量が私たちの予想と大きく異なることがしばしばあり、年を経るにしたがい特定の部品の在庫が払底する一方、一部の部品の在庫が減らないまま長く倉庫にとどまることも日常茶飯事です。結果的に、遺憾ながらお客様のご希望に沿えないケースが出てきます。

札幌工場内の部品棚には機種ごとに様々な部品が保管されています。現在、通常の業務の合間に、部品の収納・保管方法の改善作業を実施しています。迅速に、かつ正確に部品をご提供できる態勢を作るために、半年前から部品棚を再構築しているところです。


<信頼性抜群!インバータ搭載機> 2012.11.15

現在インバータを搭載している旋盤は、L230-INVとUSL5.5A-INVの2機種があります。
インバータは三菱製、モータは日立製を搭載しています。どちらも、少しお値段は高めではありますが、電装品の信頼性が格段に高い上、スピードコントロールも自在に出来るため、特にお奨めしたい製品です。

元々、弊社で扱っている機械には無段変速タイプのものが多数あり、今では主流になっています。これらは最新のエレクトロニクス制御を採用しているものの、いわゆるインバータとは全く方式が異なるものです。組み込まれている電装品も、機械本体同様、海外からの輸入品ということもあり、信頼性にはやや難があります。もちろん弊社では、一部の電装品を国産品に交換して信頼性の向上を図ってはいます。また、トラブルに備えて、出来るだけ電装部品をストックして、お客様のご迷惑にならないようには常に準備しているつもりです。でも残念ながらまだまだ努力が足りないようです。

このような状況に鑑みて、特に開発したのが上記の2機種です。両機種とも、もちろんAタイプですから、精度、各部の動きなどもAタイプの基準で整備、調整の上出荷しています。
L230-INVは単相100Vが使え、研究室のような場所でも使用できます。USL5.5A-INVは3相200V2HPのモータを搭載していますので、工場などでも使用できます。
信頼性の高いインバータ搭載機を、機種選定の候補に加えてみては如何でしょうか。

USL5.5A-INV 旋盤

<小さな気配り-ローレット> 2012.10.23

アクセサリー類も程度の差はあれ、色々な形で手直しをしています。大分以前に取り上げた振止の芯ズレ調整などは、意外に手間のかかる作業になっていますが、そこまで大がかりでなくとも、小さな修正作業を日常的に行っています。例えばローレットの場合、ホルダーに装着される駒を支持する軸が、ホルダー側の穴に極めてきつく取り付けられているため、駒の交換に大変難儀するという問題があります。ローレットはワークに駒を強く押しつけることによって綾目や平目などの模様をつけるものですから、きつくてもいいではないか・・という声も聞こえそうですが、やはり過ぎたるは及ばざるが如し、ものには限度があります。
毎日工場で機械を整備している私たちにとっては、様々な治工具が揃っていることもあり、そのような状態でも駒の交換は難しくはありません。でも、一般のユーザ様が、きつく取り付けられている駒を外して、別な駒に交換するのは相当大変でしょう。と言う訳で、札幌工場では出荷前に、ホルダー側の軸用の穴をほんの少しだけ拡げて、駒の交換が容易に出来るように修正しています。別に高度な技術ではありません。中学生でも出来る簡単な作業ですが、これだけでユーザ様が駒の交換でまごつかなくなります。私たちは常々このような小さな気配りを大切にしたいと思っています。


<これが新品かい?> 2012.09.25

アフターサービス用のスペアパーツ類は、過去に発生したトラブルの内容や頻度などを勘案して、定期的に部品を製作したり、仕入先から調達したりして、在庫切れが起こらないように気を配っています。扱っている機械本体の多くが海外製であることから、スペアパーツも頻繁に海外より輸入しています。ところで、海外から入ってくるパーツ類をみていて痛感するのは、その梱包の汚さ、そして、パーツ自体の汚れや仕上がりの粗さです。まず、ひとつひとつの部品が包まれているビニール袋がよれよれで、埃や油に塗れていることが珍しくありません。どうしたらこんなに薄汚い袋が手に入るのだろうと思うくらい、ひどい袋が多いのです。中に入っている部品も何となく仕上がりが悪いものが大半です。中には、部品の出来が悪く、機械にきちんと取り付け出来ないものもあり、よくよくチェックした上でないと出荷できません。
先日、あるお客様にフライス盤の部品を販売したところ、「中古品じゃないか」とのお叱りを受け、返品されてきました。理由は、汚れていて新品に見えないというものでした。突き返されてきた部品を前にして、私たちは頭を抱えてしまいました。確かに、お客様のご指摘はご尤もではあるのですが、在庫されている同型の部品は大なり小なり、同様の問題を抱えており、交換に応じようにも、お出し出来るものがないのです。海外の仕入先に事情を説明して、新たに同じ部品を送らせましたが、到着した部品が今までのものと大して変わっていないのでがっかりしてしまいました。
多くの部品は機械の内部に組み込まれ、外から見えないものが殆どです。部品を包んでいる袋類は、使い終わったら捨てられるものです。それ故、そんなところに気を配ったり、金をかけたりしても仕方がないという意識が、海外のメーカにはあるのでしょうか?そのような意識がある限り、なかなか製品自体の品質レベルも向上しないのではないかとしみじみ思います。


<修理だけがアフターサービスではない> 2012.08.28

製品のアフターサービスといえば、販売した製品の不具合や故障を直すことだと思っている方が大半だと思います。もちろん、それがメインの仕事であり、私たちも日々、工場に寄せられる様々な故障やクレームに対して、ひとつひとつ丁寧に対応させて頂いております。
しかし、お客様に対するアフターサービスは、単なる製品修理に止まりません。例えば、工作方法についての問い合わせなどにお答えすることも大切な仕事のひとつです。
「購入した旋盤で外周切削をしたけど、きれいに仕上がらなかった」
「このような形状の部品を作りたいので加工方法を教えてほしい」
など、実際の工作に関する様々な相談が寄せられます。私たちはアフターサービスの一環として、この種の相談にも、丁寧に対応しています。でも、持ち込まれる相談には、簡単に答えられない内容のものが多々あります。このような場合は、工場でそれなりの時間をかけて検討した上で回答するようにしています。
きれいに仕上がらない理由は、ワークの材質、刃物の研ぎ具合、セッティングの仕方、回転スピード、そしてもちろん作業者の技量など、様々な要因が絡まっていますので、ひとことでは言い表せません。従って、決定的な回答ではなく、お客様サイドの状況を勘案しながら推測で回答せざるを得ないことになります。場合によっては、お客様がお使いの機械と同じ型式の機械で、同じ条件で加工して、何が問題なのか検証します。
部品の加工方法についてのアドバイスには、相当難儀することが多いです。このような質問をされるお客様の多くは、試行錯誤を繰り返してもうまくいかずに、アドバイスを求めてくるケースが殆どです。私たちにとっても難易度が高くて、即答できない質問がよくあります。工場内では、俺だったらこうする、いやこっちの方法がいいと思う、などなど議論しながら検討します。でも、小型旋盤やフライス盤だけでは無理だったり、きちんとしたジグを作らないと手に負えなかったりで、なかなか満足のいく回答にはなりません。回答したことに対して、お客様より再質問がくることもあるので、何回かやり取りが続くこともあります。通常の整備・点検、出荷業務の合間に検討作業をするので、検討にある程度の日数がかかる場合もあります。通常は無償で対応しますが、検討するために少し大がかりな作業や実験が必要な場合は、お客様と相談の上、やむを得ず最低限の費用を頂く場合もあります。私たちも、これで儲ける気持ちはサラサラないので、事実上のボランティアです。
それでも検討することを通じて、私たちも勉強になるので、常に前向きに対応しています。
やはりアフターサービスは小手先では出来ないのです。


<部品在庫の減少と協力会社の廃業> 2012.07.24

弊社では、どんなに古くても、自社で販売した機械については可能な限りアフターサービスに努めるというのが基本ポリシーになっています。そのため、30-40年前に販売した機械の修理やスペアパーツの供給を依頼されることが度々あります。部品があれば販売しますし、可能と判断すれば工場で修理もします。
でも、年々部品の在庫は減り続けますので、修理したくとも出来ないというケースが増えてきました。特に20年以上前に販売した機械については、最早入手不可能となっている部品が出てきています。自社で作れる部品については、いまでもアフターサービス用に製作しています。先日も、初代のL943旋盤の一部のスペアパーツを作っておきました。初代L943も、製造を終了してから14-5年は経過していますから、わざわざ作り置きする必要はないのかもしれません。事実、そのような古い部品については、一定の期間が経過すると廃棄処分して、その後は一切アフターサービスに応じないという会社もあると聞いています。でも、長年使い慣れた機械を、たった1個の部品が手に入らないために手放さざるを得なくなるお客様の気持ちを考えると、なんとかしてやりたいと思うのが人情です。ドイツやスイスでは、型式の古い機械でもきちんとアフターサービスを行うという良き伝統が残っているようです。スイスのある工作機械メーカーでは50年前に販売した機械の部品を今でも計画的に製造し、在庫として保有しているそうです。日本の常識では考えられないことです。弊社はこのような会社の足元にもおよびませんが、私たちも出来るだけのことはしているつもりです。

最近、アフターサービス部品の確保で困ることは、廃業する協力会社が増えていることです。件の初代L943も全ての部品を札幌工場で製造していた訳ではなく、道内はもとより関東や関西からも部品を調達していました。しかし、これらの協力会社が消えていき、入手ができなくなった部品が出てきています。やむを得ず、別の業者をあたったり、代替品を探したりしますが、思うようにいかないケースが出るようになりました。
以前、古い旋盤用の部品を、ある業者さんから苦労して調達した時のことです。納品に来た業者さんに「次もお願いします。頼りにしてますよ」と声をかけましたが、彼は曖昧な返事をしたまま、帰って行きました。最近、必要があって、その業者さんに電話をしましたが、結局つながりませんでした。廃業したようです。

ところで、新しい機械の納入に伴い、お客様から、古い機械の引き取りや廃棄処分を依頼されることがあります。そんな時に、引き取った機械から使えそうな部品がないかを探します。でも、数十年使い込まれた機械の部品はボロボロで、使用可能な部品が出ることは稀です。

先日、昭和40年代半ばに販売した古い旋盤の修理を依頼されましたが、部品もなければ、業者も既に廃業していたため、お断りせざるを得ませんでした。あの業者さんが健在なら何とかなったかもしれないと思うと、ちょっと悔しい思いがしました。


<ひどい試供品> 2012.06.15

海外の取引先の中には、頼みもしないのに定期的に試供品を送りつけてくる会社があります。送られて来るのは測定器具関係が多く、私たちが取り扱っている商品とはやや趣を異にしますが、とにかく商売熱心で、積極的にいろいろなものを送ってきます。そして、1週間くらい経過すると、使ってみた感想を教えろ、どうだ?いい商品だろう、特別価格を出すから買わないか、などと催促のメールが連日入ってくるようになります。工場でも試しに使ってみたりしますが、ごくありふれた商品で、特長もなく、どれもこれもパッとしないものばかりなので、お断りするのにひと苦労です。一例を挙げれば、デジタル式のノギスなどは今までに、何種類も送りつけられてきましたが、残念ながら品質的に不安定なものばかりです。時々誤作動を起こして、表示パネルが異常点滅したり、文字化けしたりして、どうもまともな商品ではないのです。

私たちの経験上、海外から輸入する機械に搭載されている電装品の品質が、国産品に比べて劣っているのは否めない事実です。このため、弊社も様々な自衛手段を講じており、ある程度の効果は出てはいるものの、まだまだクリアすべき課題が多く、アフターサービスでいろいろ苦労しています。ですから、このようなノギスをみても驚くことはないのですが、試供品がこれではあまりにもオソマツという気がします。

それでも気を取り直して、工場でいろいろ試してみると、一番ひどい部類に属するノギスでも、10回のうち5回くらいは正常に作動することがわかりました。自分たちで使うのなら、そういう前提で誤魔化しながら使いますが、お客様からお金を頂いて販売すべきものではありません。ということで、今これらのノギスのうち比較的動きが安定しているものを東京の寿貿易のショールームで保管しておりますが、いずれ不燃ゴミとして廃棄するしかなさそうです。ヤレヤレ。誰か引き取ってくれませんか(笑)。


<工場の緑を守りたい> 2012.05.28

かつて、札幌工場の敷地内にはニセアカシアの巨木が自生し、森の中にいるような気分を味わえる空間が存在しました。まさにオアシスでした。敷地内にスズランの花が自生し、初夏になると白い花が咲き乱れ、工場の裏手には社員が植えたブドウやプルーンの木々が育ち、秋になると大量の実をつけたものでした。これが、東京以北最大の歓楽街であるススキノからわずか1.5kmの市街地の一角なのかと疑いたくなるような風景でした。ところが、新工場の建設や老朽化した倉庫の取り壊しなどに伴い、少しずつ樹木が減り、今ではニセアカシアもプルーンの木もありません。それでも残された木々は大事にしようと、いろいろ手をかけてきましたが、様々な原因で、やむを得ず木々を切り倒すということを繰り返してきました。例えば、秋になると大量の落ち葉や木の実が周辺にまき散らされるので困っていると近隣にお住まいの方々に言われ、やむなく切ったことがありました。また珍しく北海道を直撃した台風のお陰で、木々が折れたり、倒れかけたりしたため伐採したこともありました。
ある時、警察の方から、防犯上の理由で工場裏手に生い茂る桑の木を全て伐採した方がよいといわれたことがありました。木々のお陰で死角になる部分があるという理由でしたが、正直いってやや抵抗がありました。結局、一部の木だけを伐採し、見通しをよくするにとどめました。防犯上の理由といわれれば、無視する訳にはいきませんが、やはり木々が減っていくのが耐えられません。
世間にはもっともっと緑豊かで、環境に恵まれた工場が、数えきれないほどあると思いますが、都会の真ん中にある工場に残された緑はやはり貴重です。工場の緑は、私たち社員の心にうるおいを与え、それがよい仕事につながっていると思っています。ですから、工場の緑の保全も、品質管理と同じといえるでしょう。工場の緑を守ることも私たちの隠れた課題のひとつです。


<難産だった心押台固定用レバー> 2012.04.05

予て計画していた心押台固定用レバーの販売を、今年から開始しました。 いままでは、心押台をベッド上に固定するのに、いちいちスパナーで6角ナットを締めていた作業が、レバーによるワンタッチ操作になり、作業性が大幅に向上しました。ただ、このようなレバーは製造現場で使われる旋盤には昔から当たり前のものとして備わっていますし、弊社取り扱いの旋盤でもL330などの上位機種には初めから標準装備されていて、決して珍しいものではありません。しかしながら、ミニ旋盤レベルの機種でこのようなレバーが装備されているものは殆どありませんでした。そこで、多くのお客様からのご要望もあり、弊社ではこのようなレバーがミニ旋盤に装着できないか、一年以上前から検討を進めていました。札幌工場にて何回かの試作を重ね、一部の機種を除き、ミニ旋盤に心押台固定用レバーを装着するメドをつけました。最終的な仕様も固まり、図面も完成し、国内外の業者さんに部品製作の見積りを依頼しました。心押台固定用レバーに使用する部品は、それほど複雑なものではないため、一番安い見積りを出した海外のある業者さんに発注することに決めました。しかし、それが躓きの始まりでした。数ヵ月後に到着した部品は、全体に仕上がりが雑な上、一部に強度不足まで見つかりました。加えて、実は企業秘密に属するので詳細は申し上げられないのですが、納品された部品は、絶対にクリアしていなければならない、ある重要部分の加工が甘く、そのままでは使い物にならないことが判明しました。クレームをつけて作り直させたものの、やはりその部分は不合格!(そんなに難しい加工ではないのですけどね。)不合格品の山を目の前にして途方に暮れてしまいました。不良といえども廃棄するのは忍びなく、弊社で追加工を試みましたがうまくゆかず、泣く泣く使用することを諦めました。結局、高いという理由で断った国内の部品加工屋さんに製作を依頼し直すことになりました。高かったけれども、納品された部品は我々の期待通りの出来栄えで、心押台に取り付けるとしっくりと馴染みました。(はじめからこうしておけばよかった。)単純な部品といえども、安易に海外に発注するとひどい目に遭うということ痛いほど思い知らされました。普段、海外の機械の整備で苦労している我々にも油断があったということを、大いに反省しました。こんなことがあったため、発売が半年以上遅れました。

お陰様で、心押台固定用レバーの評判はまずまずで、札幌工場一同、胸をなでおろしているところです。


<同業者は楽で儲かる?> 2012.03.30

先日、あるお客様より弊社の小型旋盤を購入したいとの電話をいただきました。今まで3年間、他社の類似の旋盤を使用してきたが、一部の部品が壊れたので買い替えたいとのことでした。その方がお使いの旋盤も海外からの輸入品で、輸入元の会社のことも以前から知っています。部品が壊れたのなら、そこだけ取り換えればまだまだ使えるはずなのに、何故に機械ごと替える必要があるのだろう。ベッドかスピンドルに致命的なキズでもできたのだろうか・・・? ちょっと気になったので、「3年で買い替えなければならないほど、酷使したのですか」と尋ねてみました。お客様曰く「一部の部品が壊れたので、部品の供給を依頼したが、あっさり断られた」とのことでした。破損した部品というのは、札幌工場では常時在庫しているような種類のものでした。 しかも、その旋盤は数か月前まで正規に販売されていたものなので、部品の供給を断られたと聞いて、俄かには信じられませんでした。 販売してわずか3年、しかも最近までその機種自体が販売されていたのに、「部品の供給はできない」のひとことで済ませてしまう業者さんの存在に呆れてしまいます。売りっぱなしで、簡単なアフターサービスも拒絶する-そんな楽な商売が成り立つのか!-でも、逆にいえば、そういう態度だから、その会社は儲かるのかもしれません。

弊社に染みついた伝統的な考え方からいえば、この会社のやり方は全く相いれないものです。
札幌工場では機会あるごとに、古い機械のスペア部品を少しずつ買い足したり、場合によっては、新たに製作したりして、いつ来るともわからない、パーツの注文に備えています。このような地道な作業に要するコストは馬鹿になりません。(儲からないはずだ)それでも古い機種になればなるほど(実際、30-40年前に販売した機械のスペアパーツの問い合わせが毎週のように舞い込む)、なかなかお客様のご希望に沿えなくなってくるので、都度、代替部品を検討したり、一品生産で部品を作ったりと毎日、悪戦苦闘しています。それでも駄目な場合があり、断腸の思いでお客様にお断りした時の気分の悪いこと! こんな苦労とは一切無縁で、「部品ありません」の一言で片付けられるなら、どんなに楽なことでしょうか。

ところで件の業者さんには、昔から価格面でいつも負かされてきました。アフターサービスをここまで手を抜くのなら、安くできるのは当たり前。でも、そんな業者さんから機械を購入したら本当に悲劇だとしみじみ思います。弊社の機械より安いという理由で、この業者さんから機械を購入したお客様を何人か知っていますが、今頃どうしておられるだろう。


<バイトの研削作業> 2012.02.20

意外に思われるかも知れませんが、札幌工場では旋盤に使用するバイト類も必要に応じて研削し直して出荷しています。本来バイト類は新品といえどもそのまま使えるわけではなく、お客様サイドで作業前によく研いで使って頂くのが基本です。それについては弊社の取扱説明書にも記載されています。しかしながら、ここでいう出荷前の研削とは、それ以前の問題なのです。海外から仕入れるバイトは刃先に相当なバラつきがあり、使い物にならないものが相当な確率で含まれています。特に突っ切りバイトはその傾向が顕著で、刃先が丸みを帯びているもの、刃全体が不自然に傾いているもの、側面がゆがんでいるものなど様々です。熟練した旋盤工なら、このような“不良”バイトでも器用に成形し直して、使いこなしてしまうのでしょうが、一般のお客様にそこまで要求するのはとても無理です。ただでさえ、突っ切り作業は高度なテクニックが要求され、作業中にバイトを折損させる可能性が高いものなのです。形の悪い突っ切りバイトで、お客様にご苦労をお掛けするのは忍びない・・・ということで、形状のおかしいバイトについては、出荷前検査の一環として研削作業を実施するようになりました。旋盤本体の価格同様、一部のお客様より弊社のバイトの価格が他社の類似品よりも高いというお叱りを受けることがありますが、出荷前の手間を考えたら、「これでも頑張って安くしているのです」と叫びたくなってしまいます。突っ切りほどではありませんが、右仕上げバイトなど他の形状の刃先についても、必要に応じて研削作業を実施しています。国内メーカー製のバイトには品質が良いものがありますが、ミニ旋盤に取り付け可能なサイズのバイトは殆どありません。それゆえ、品質に難があっても海外から調達せざるを得ないのですが、もっと他によい方法がないものかと、常に考えています。

左が研削済、それ以外は研削前の刃先の状態
(写真は一例です。研削済のバイト形状が写真と異なることがあります)

<ドイツ製のフライス盤> 2012.01.27

都会の道路を走っている外車といえばドイツ車が圧倒的に多く、ドイツ車は日本でも大人気のようです。日本人の伝統的な舶来品志向もあってドイツ車は多くのドライバーにとって垂涎の的であり、所有していることがステータスになっています。でも車種によっては日本車に比べてかなりトラブルが多いそうです。そのせいか、最近読んだある記事によれば、ドイツに駐在経験のある日本人の多くは「二度とドイツ車には乗りたくない」と思っているそうです。ある著名な評論家に言わせれば、ドイツ車とは多くの日本人ドライバーにとって、「(トラブルに)やせ我慢しながら乗る」車なのだそうです。真偽の程はともかく、実際にドイツから輸入された車も日本でそれなりの手直しをしないと売れないという話を業界に詳しいある知人から聞いたことがあります。
ところで弊社工場でもドイツ製のフライス盤M0V12を扱っており、日常的に出荷前検査を行っています。長い船旅を終えて日本に運ばれてきた機械の梱包が解かれ、目の前に姿を現すドイツ製の機械からは、いかにも欧州の香りがするようです。ドイツ製の機械は全体にしっかりと、そして丁寧に組み上げられており、アジア諸国製の機械との格の違いは否めません。格調高い雰囲気が漂い、さすがドイツ製だと称賛したいところですが、いざ検査を始めると「おや?」と思うような場面に遭遇することがあります。先日も精度が非常に悪い主軸を発見しました。いろいろと調査した結果、ドイツ側による主軸の加工不良が原因と判断しました。ドイツ製だからといって手放しでは安心できないのです。その結果をドイツメーカーに伝え、対処を求めましたが、誇り高きドイツのこと、なかなか非を認めません。そればかりか、逆にドイツメーカーから、問題となっている主軸のどこどこの精度をこれこれの条件で測れなどと、相当面倒な検査を要求されてしまいました。「ただでさえ忙しいのに・・」と、こちらもぶつくさ言いながらも要求されたデータを全て揃えて連絡したら、意外にもあっさりと代わりの主軸を送ってくれました。相手を納得させるまでは大変ですが、一旦納得させれば、後はスムーズにことが運ぶ点は、やはり他国のメーカーとは違うと感心してしまいました。
それにしても今までのドイツ製品では、主軸のトラブルなどあり得ない話だったので、やはりショックでした。ドイツ製のフライス盤もコスト削減の一環から、部品やアクセサリを東欧やアジア諸国から調達する時代ですので、このようなことが起こるのかもしれません。 それでも、ドイツ製フライス盤の品質が、中国・台湾製品に比べて、ずっと安定していることは間違いありません。少し手を加えれば、本当によいマシンになります。

弊社はかつて欧州製の小型工作機械を多数扱ってきました。それらから学んだことは計り知れません。いまでも見習うべき部分がたくさんあると感じています。欧州の筆頭格であるドイツには本当に頑張ってもらいたいと思っています。German Qualityの名に恥じないように。

ドイツ製フライス盤 M0V12

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