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札幌工場 作業日誌

メカニクス札幌工場では、お客様からご注文いただいた機械やその付属品を厳重に検査・調整のうえ、お届けしています。このコーナーでは、日頃の作業で感じたこと、出荷前検査で発生した問題やエピソードなどを都度ご紹介したいと思います。

<中国の環境規制の影響> 2017.12.19

10月の初めに中国の取引先A社から1通のメールが届きました。

「誠に遺憾ながら、貴社が発注した機械および部品類の出荷が何か月か遅れる見込みです。環境基準に達していないという理由で、当工場の操業を停止させられてしまい、ご注文の機械の製造が出来なくなりました。現時点で、具体的な出荷時期を申し上げることはできません。」
メールの内容は、概ねこんな感じでした。

実はA社の製品は、私たちの工場で扱っている主力製品のひとつなのですが、その2か月前から在庫がショートし、次の入荷を待ち続けていたものです。
既に何台かの受注残を抱え、お客様からは、まだか、まだかと責められ、対応に苦慮していたところに、このようなメールを受け取ったので、途方に暮れてしまいました。

それから2週間後、今度は同じく中国の取引先B社から、「環境規制の影響で、下請け企業が廃業したので、当面、製品が供給できない」との連絡が入りました。
さらにC社からは、「規制の影響で、数量の揃わない製品がある。出荷予定だった製品の一部は、後日改めて出荷するということで了解して欲しい」との連絡。

中国では今、国をあげて環境問題に取り組んでおり、当局が各工場に査察部隊を送り、環境基準に合致していない工場を強制的に閉鎖させているそうです。規制の厳格化で、多くの工場で操業がストップすることにより、企業の生産活動が停滞し始めているようですが、私たちの仕事にもじわじわとその影響が及んできたのです。

12月某日、ようやくA社の機械類が札幌工場に入荷しました。約2か月半遅れです。 早速、品物を確認しました。操業停止による混乱状態の中で製造された機械なので、品質面に不安がありましたが、意外にもいつも通りの品質レベルでした。といっても、品質がよかったという意味ではありません。つまり、従来通りの時間と手間をかけて整備すれば、私たちの品質基準に達するレベルの品質ということです。

今週から、長らくお待たせしていたお客様向けに、順次整備作業を進めています。非常に手間のかかる機械なのに、作業が一時に集中してしまうので、札幌工場はパニック状態です。この作業に引きずられて、他の機種の納入スケジュールにも影響が出始めております。
大変ですが、これから数か月間、頑張るしかありません。

なお、B社とC社からは未だに新しい情報が入っていません。
<JKビジネス??> 2017.11.15

いまでは、海外から入ってくる旋盤やフライス盤を整備・調整するのが、札幌工場のメイン業務になっていますが、このような仕事に本格的に携わるようになってから、まだ20数年しか経過しておりません。
それ以前は、輸入した機械を都内の倉庫に保管し、出荷前に東京の寿貿易のスタッフが、外観チェック、動作確認などを実施していました。当時は、品質が安定した欧米製の機械が多かったので、それでも何とかなっていました。しかしアジア諸国から輸入される、品質に難がある機械が増えるにつれ、東京のスタッフでは手に負えなくなってきました。このため、出荷前の整備・調整の仕事が、札幌工場にまわってきたという次第です。
それまでは、札幌工場では自社製機械の製造に注力していたので、工場の職人にとって、輸入機の整備は、余興(?)のような感覚でした。

ご多聞にもれず、20年前のアジア製機械は、精度のみならず、部品も、塗装も、デザインもお粗末でしたが、コストや時間的な制約があり、ある程度的を絞った限定的な整備しか実施できませんでした。しかし、その程度の整備では、やはりお客様に納入した後に、様々な不具合が指摘され、いろいろお叱りを受ける結果となりました。
問題が起きるたびに、原因を究明し、対策を考え、現場で使用する機種毎の「検査表」に反映させてきました。ある不具合がやっと解決したと思ったら、今度は別な箇所で新たな不具合が発生する・・といった、正にモグラ叩きのような状態が何年も続き、気がついたら、検査項目が当初の何倍にも増え、それに要するコストも上昇し続けました。
でもこの頃になると、工場全体として、輸入機の整備・調整のノウハウが相当蓄積され、作業効率も上がってきました。

そのうち、ただ整備するだけでは完全には解決できない品質上の問題に対しては、部品を作り直すとか、国内で調達した部品に交換するとか、部品の“国産化”も頻繁に実施するようになりました。“国産化”といっても、最初は問題が発生するたびに、改善策の一環として実施していたので、かなり受け身の対応だったのです。いずれにせよ、悩み、苦しんだ甲斐があって、最初の頃とは比較にならないほど品質が向上したのは事実です。
私たちが取り扱っている輸入機には、20年以上の販売実績を誇るロングセラー商品がありますが、発売当初の機械と今出荷している機械では、同じモデルでも品質に雲泥の差があるはずです。

約2年前に、私たちは輸入機をベースにした新商品の検討を開始しました。検討にあたっては、20年以上にわたり蓄積してきた経験とノウハウを活かして、問題が発生しそうな部品を整備・調整するのではなく、最初から国内調達部品に交換し、品質的に安定した機械に仕上げることを目指しました。社内では、このプロジェクトを「JK」というコードネームで呼んでいました。JKの意味は極めて単純です。JはJAPAN, Kは国産・国内調達品の略です。
こうして誕生したのが、発売1年足らずで人気機種に躍り出たFL400E-JK旋盤です。さらに最近、その姉妹機としてFL551E-JKの販売も開始しました。

ベストセラー機種だったFL400Eの後継機ということで、あまり深く考えることなく新製品名をFL400E-JKとしたのですが、名前が決まったあとで、ある社員から「世間では、JKと言ったら女子高校生を意味するので如何なものか」という意見が出ました。「JKビジネスに間違われたらイメージ悪いですよ」と。
その話を聞いて、正直、JKではまずかったかもと思いましたが、後の祭りです。少し悩みましたが、産業機械などでJKのついた機種があることもわかり、JKでもおかしくないと自分を納得させ、晴れて発売となりました。

これはJKビジネスではありません。品行方正なまじめな旋盤です。電装品や一部の部品を国内で調達していますので、品質的に安定しています。

今日も1台注文が入りました。有難いことです。

JKビジネス??
小型精密旋盤 FL400E-JK

<チェンジギアの不具合など> 2017.10.17

私たちの工場で手掛ける旋盤の多くには、「チェンジギア」と呼ばれるネジ切り作業用のギアが、標準付属品として何枚か添付されています。旋盤でネジを切る場合は、ネジ切りチャートに従って、都度チェンジギアを旋盤に組み付けて使用します。

チェンジギアは、ごく普通のギアなので、本来なら、出荷前に修正をする必要など、まずありません。事実、数年前までは、目視検査程度で済んでいました。ところが最近は、ギアといえども細かい修正作業を強いられるケースが増えてきました。

というのは、最近、海外から入ってくるチェンジギアの中に、軸穴が規定よりほんの僅かに小さかったり、軸穴に加工されているキー溝の形状が歪(いびつ)だったりして、そのままでは旋盤本体側の軸に取り付けできないものが、しばしば見られるようになったからです。もともと、チェンジギアの軸穴はきつめに作られていているので、取り付けには、ちょっとコツがいるのですが、取り付け自体が出来ないギアとは、困ったものです。

このため、チェンジギアを一つひとつ、機械に取り付けてみて、うまくいかない場合はギアの軸穴を拡げたり、キー溝を修正したりする作業を実施しています。軸穴やキー溝を拡げすぎれば、軸に取り付けた時にガタガタになるので、かなり慎重に作業を進めています。チェンジギアは、機種によっては10枚以上添付されていますので、1枚1枚チェックした上での修正作業は、非常に根気が要ります。また新たな作業が一つ増えたことになります。

これに類似した話は、他にもあります。FM120Eというフライス盤で、出荷前にクイルに不具合がみつかり交換作業を実施したことがあります。
予備のクイルを主軸ヘッドに装着しようとしましたが、うまく入らないのです。クイルの外径を測定してみたら、この予備クイルの径が通常より、僅かに太いことがわかりました。クイルの外径の微調整作業にたいそう手間取りましたが、なんとか主軸ヘッドへの装着に成功し、予定通り出荷することが出来ました。しかしながら、作業費がずいぶん嵩んだ記憶があります。

つい先ごろ入荷した固定振止は、芯ズレや爪の不具合が多数見つかり、予想外の作業が発生しています。

機械本体のみならず、添付されているギアなどの、通常なら起こりえない不具合に翻弄されている今日この頃です。

チェンジギアの不具合など チェンジギアの不具合など

<夕張炭鉱> 2017.09.29

「夕張で見たポンプは、俺が昔作ったものじゃないか?」

20年ほど前のある日、勤続年数が50年を超えるベテラン職人がつぶやいた一言が、まだ耳に残っています。

夕張といえば、今はメロンが有名ですが、かつては日本有数の炭鉱地帯として栄えた町です。しかし、1960年代以降、日本政府のエネルギー政策が、石炭から石油中心に大きく転換したことに加え、ガス爆発事故が多発したこともあり、夕張の炭鉱は全て閉山に追い込まれてしまいました。
今は、炭鉱の跡地に建てられた「石炭博物館」で往時をしのぶしかありません。

石炭博物館には、炭鉱内で実際に使われていた設備がずらりと展示されています。たまたま現地を訪れたこの職人が、館内で見かけた展示品のひとつである坑内用排水ポンプが、札幌工場製ではないかというのです。

詳細は不明ですが、1950年代に札幌工場で、夕張炭鉱向けに坑内用排水ポンプを製造していたことがあります。実際に製作に携わったのが若き日のこの職人でした。工場には、当時製作していたポンプの写真が、たった1枚だけ残っています。

坑内では、多くのポンプが使われていたはずですから、実際に展示されていたポンプが本当に札幌工場製なのか、確認はとれていません。製作を担当した職人の記憶違いという可能性もあります。しかし、件のベテラン職人も鬼籍に入って久しく、唯一の手掛かりは、残された1枚の写真だけです。

2017年夏、真偽のほどを確かめようと、ポンプの写真を持って夕張に足を運びました。
しかし、生憎、石炭博物館は改修工事中で見学できませんでした。唯一見学できたのは併設されている模擬坑道のみです。模擬坑道内にも、様々な炭鉱設備が展示されていましたので、丹念にみて回りましたが、残念ながらそれらしきものはありませんでした。

果たして、半世紀以上前に製作した札幌工場製のポンプに会えるかどうかは、博物館が再開するまでお預けとなりました。

夕張炭鉱に納めたポンプ
夕張炭鉱に納めたポンプ

<転車台空気駆動装置> 2017.08.21

札幌工場のかつての主力製品は小型形削盤(セーパー)ですが、それ以外に、キーシーターなども製造し、海外へも輸出していたようです。工作機械以外でも、様々な装置の製造を手掛けていたとの記録が残っています。
例えば、鉄道会社に納入された「転車台空気駆動装置」なるものも、その一つです。

転車台は、ターンテーブルともいい、SL(蒸気機関車)などの向きを変えるための装置です。SLには、運転台が進行方向にしかないため、バックでの運転は不向きです。このため、SL全盛時代には、終着駅や大きな駅などには転車台が必ずあって、SLが進行方向を向いて運転できるように、機関車の向きを変えていました。
しかしながら、SLが姿を消し、方向転換の必要がないディーゼル機関車や電気機関車が主流になると、転車台も不要となり撤去されていきました。
いまでも現役の転車台は、SLを観光列車として走らせている路線などに、わずかに残っているのみです。

転車台の駆動方式には、手動式、電動式がありますが、札幌工場で製造していたのは圧縮空気式の装置でした。すなわち、転車台に載せられ、方向転換されるSL自体のブレーキ用圧縮空気を利用して、転車台を回転させるものです。

手元にある1958年(昭和33年)5月30日の新聞の切り抜きによれば、美唄(びばい)鉄道に転車台空気駆動装置を納入したとのこと。それ加えて、旧国鉄の旭川鉄道局にも10台位納入したとの記述があります。

札幌工場には、当時を知る関係者はもちろん、この装置に関する資料も部品も残っていないので、今となっては詳細を知る術はありません。ただ、ボロボロの新聞の切り抜きが残るのみです。美唄鉄道は、美唄炭鉱の石炭輸送のために建設された鉄道なので、炭鉱の閉山により、この鉄道も1972年(昭和47年)に廃止されてしまいました。

最近、たまたま立ち寄った書店に並んでいた鉄道関係の写真集(*)に、美唄鉄道の“蒸気式ターンテーブルで方向転換(昭和37年8月)”という説明文付きの写真が掲載されているのを、偶然見つけました。写真には、装置自体は写っていませんでしたが、転車台に載せられたSLに、転車台の下の方から延びるホースをつないで、回転させているシーンが写っていたのです。
それを見た時、転車台の下部には札幌工場で製造した転車台空気駆動装置が設置されているに違いないと感じました。“蒸気式”というのはおそらく“圧縮空気式”の間違いではないかと思います。いずれにしても、鉄道の写真集に、札幌工場で製造していた装置の“痕跡”をみたときは、感慨もひとしおでした。

札幌工場では、他にも、北海道ならではの装置を製造していたようで、それについては次回、ご紹介します。


*『よみがえる北海道の鉄道・軌道 昭和20~50年代 C62から炭鉱鉄道までの完全記録』浅原信彦、高井薫平著 株式会社学研マーケティング 2012年9月11日発行、p.112.

LED蛍光管導入 LED蛍光管導入
古いスクラップブックに貼られた当時の新聞記事

<北海道新幹線> 2017.07.12

営業が東京(寿貿易)、工場が札幌(メカニクス)にあることから、社員の東京・札幌間の往来は頻繁です。通常は、やはり空路での移動になりますが、北海道新幹線も開通したことですし、敢えて鉄道を使うこともあります。
でも、ビジネス客で東京・札幌間を鉄道で移動するのは少数派。物好きと言われても仕方がありません。

北海道に新幹線が開通してから1年3か月が経過しました。といっても、函館(新函館北斗)までなので、まだ北海道の玄関口までつながっただけという段階です。

東京駅から新青森駅までの約700kmの所要時間は、最高時速320kmで運転する「はやぶさ」で3時間余りです。それに対して、新しい開通区間である新青森駅・新函館北斗駅間は約150km しかないのに1時間はかかります。在来線との共用区間である青函トンネル内では、安全上、新幹線本来のスピードが出せないのが理由ですが、もう少し速度をアップできないものかと思います。北海道が待ちに待った新幹線なのに、新幹線らしい走りが殆どないまま終点の新函館北斗駅に着いてしまうので、やはり乗っていて物足りません。

東京から札幌に向かう乗客にとって新函館北斗駅は、ようやく旅程の半分まで来たというところです。ここからは在来線の特急に乗り換え、約3時間半列車に揺られることになります。新函館北斗駅での乗り換え時間も加えれば札幌まであと4時間もあります。結局、東京駅・札幌駅間は、新幹線で4時間、在来線で4時間の合計8時間はどうしてもかかってしまいます。

以前、在来線の特急(スーパー北斗)は、函館・札幌間を最速3時間で結んでいました。しかし残念なことに、JR北海道で、車両トラブルや事故が頻発したため、数年前より安全対策として、減速運転の実施を余儀なくされました。それがなければ、新函館北斗駅と札幌駅の所要時間は30分以上短縮できると思われます。

青函トンネルでの減速に加えて、在来線での減速運転により、折角新幹線が開通したのに、東京・札幌間の鉄道での移動は、依然不便なままです。
聞くところによると、新幹線の札幌延伸は、早くても2030年ということですから、気の長い話です。果たして、自分が現役のうちに実現するのかしら。

ところで、在来線の新函館北斗・札幌間は、大沼、駒ヶ岳、噴火湾、有珠山など、様々な景色を楽しめる路線です。一方、計画中の新幹線はトンネル区間がやたらと多いと聞いています。開通しても北海道の雄大な景色を楽しめる路線とはならないような気がします。新幹線が札幌まで延伸して便利になる代わりに、地下鉄に乗っているような、面白味に欠ける鉄道の旅になるのだとすると、ちょっと考えものですね。
スピードをとるか、景色をとるか、誠に悩ましいところです。

いよいよ夏休みシーズン到来です。夏の北海道旅行に、たまには新幹線を利用してみては如何でしょうか。

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<取扱説明書の修正> 2017.06.19

昔から機械本体に添付する取扱説明書の制作には苦労しています。

私たちのお客様の中には、旋盤やフライス盤を初めてお使いになるという初心者の方々が少なくありません。初めて工作機械を手にする人にもわかりやすい取扱説明書を作るのは、日頃の機械の製造・整備作業よりも厄介です。説明文に工夫を凝らし、イラストなども併用していますが、なかなか満足がいくものができません。最近は、説明不足を補完するために動画などの利用も検討していますが、やはり基本は冊子形式の紙媒体です。最近はやりのCDやネットでのダウンロードなどの方法を検討した時期もありますが、なぜかお客様の評判は今一つ。結局、いまだに受注に合わせて、必要な数量を都度印刷し、ファイルにまとめ冊子形式にした上で、機械に添付しています。

よく「必要な数量を印刷」するよりも、まとめて何百冊も作っておいた方が、よっぽど効率的だと、わざわざ指摘して下さる方がいらっしゃいますが、それをしない(できない)理由があるのです。

ご承知の通り、多くの製品は、元々海外からの輸入機械または部材なのですが、とにかくコロコロ仕様が変わります。
工場に入荷した機械を調べてみると、前のロットと送りネジの長さが異なるとか、電子基板のサイズが大きくなるとか、スイッチの種類や形状が変わるとか・・よくもこんなに変えてくるものだと感心するほどです。
たとえば、送りネジの長さが変われば、スライドの移動量も変わっている可能性があります。
基板やスイッチが変われば、主軸回転速度に変化がないか、配線が変わっていないか、今までの基板との互換性があるかどうか・・・など、たったひとつの変更でも、そこから派生する余計な(?)作業が山ほど発生します。検証が終われば、カタログ、取扱説明書などの修正作業が待っています。カタログの主力がネットに移行してからは、カタログの内容の修正に以前ほど苦労していませんが、紙媒体である取扱説明書の原稿の修正、内容の差し替えは難儀します。修正後の版数管理も大変。できるだけ正確で、完全な内容に仕上げようと努めていますが、まだまだ至らない点が多々あります。
いずれにしましても、大量に取扱説明書を作りすぎて、内容修正時に廃棄ロスなどが発生するのを避けるため、取扱説明書は最小限しか作りません。

「仕様変更による作業が大変というが、品質が改善しているのならいいじゃないか」という声も聞こえてきますが、実は変更により、かえって品質が悪化(=改悪)するケースが珍しくなく、海外製品の仕様変更には、常に警戒しています。この辺りの事情については、機会を改めてご紹介したいと思っています。


<フェイスブック> 2017.05.15

最近、メカニクス札幌工場の作業担当者の提案でフェイスブックを始めました。

私たちの工場での仕事内容や苦労話については、この「札幌工場作業日誌」をはじめ、HPの中で、その都度ご紹介して参りましたが、イメージを掴みきれないお客様が少なからずいらっしゃるように感じています。そこで、フェイスブックを通じて、私たちの日頃の活動に対する理解を深めて頂ければと思っております。

投稿内容は、「旋盤を出荷した」、「海外から機械が入荷した」、「雪が降った」などといった他愛のないものが中心ですが、愚直に製品作りに取り組んでいる日々の姿に、少しでも多くの皆様が共感して頂ければ、私たちにとって大変励みになります。

画像や動画の撮影、文案の作成など、あらゆる作業を、工場の職人たちが仕事の合間に手掛けています。テーマも自由で、思いついたことを投稿しようというスタンスです。HPではなかなか取り上げることが難しいトピックスでも、フェイスブックなら取り上げやすいケースがあります。是非、札幌工場のフェイスブックを覗いてみてください。
<工場の名(迷)優たち> 2017.04.27

札幌工場での検査・調整作業の様子を動画にして、HP上で公開中です。動画自体は、昨年あたりから、一部の機種について公開済ですが、機械の動きを紹介するだけの、あまり面白味のないものでした。

そこで今回は、私たちが札幌工場で実施している作業の内容を、お客様にもっとよく知って頂く目的で、機種別に作業の様子を撮影し、HP上で公開しようという話になりました。動画には、BGMも付けて、見て、聞いて、楽しいものにしたいとも思いました。

実際に撮影をスタートするにあたり、いろいろな会社が公開している動画を研究しました。予算が限られているため、なんでも自前でやらなければならない我が工場とは異なり、明らかにプロの手による素晴らしい動画がたくさんありました。でも、写っている設備や作業員が、如何にも“よそゆき”の雰囲気で、かえって不自然と思われるところも、多々見受けられました。

そこで私たちは、出来るだけ、ありのままの作業を動画にしようと決め、早速撮影をスタートさせました。えらそうに“ありのままで”と考えていたのに、ふたを開けてみると、散々な結果になりました。
作業者の動きが何となくぎこちない。なんだか不自然なカットがたくさん出てきてしまいました。どこの工場でも似たようなことがあるとは思いますが、札幌工場の作業担当者も、毎日黙々と仕事をし続けてきた人たちばかりです。スポットライトが当たるような経験は皆無です。カメラが回っていると、それを意識しすぎて、体が固くなって、普段の動きと違うのです。役者ではないので無理もありません。

結局、最初に撮影した動画は、残念ながらお蔵入りとなりました。

その後、何度か撮影の機会に恵まれて、工場の担当者たちもカメラを意識しなくなってきました。そして、やっと、これなら公開していいかなと思う動画が完成しました。

ところで、これには後日談があります。出来上がった動画に軽快なBGMをつけて、“出演者”である担当者に見せたところ、曲が悪いというクレームがついたのです。
「いつも苦労しながら作業をしているのに、それに使われている曲が軽すぎる」というのです。
結局、BGMをジャズ調の音楽に変更して、ようやく公開に漕ぎ着けました。

今、公開された動画を見直してみますと、あそこがまずい、あれはこうすべきだった・・等々反省すべき部分が沢山見つかっています。今回の経験を活かしながら、今後も撮影を続け、徐々に動画を増やしていきたいと思っているところです。



<記憶にございません> 2017.03.25

ある古いお客様からお電話を頂きました。
「20年くらい前に、お宅から旋盤を買った者ですが、長い間使い続けてきたので、全体に相当ガタがきています。この際、思い切って新しい旋盤に買い替えたいと思っています。」との有難いお話しでした。
「ところで、前に購入した時には、特注で、XXX部分を改造してもらったので、今回購入する旋盤も同じように改造して欲しいのですが・・・」とのご要望。

はて、そんなことありましたっけ?全く思い出せません。当時、その型式の旋盤を担当していたベテラン社員も首を傾げるばかりです。
もしかしたら何らかの記録が残っているかもしれないと思い、当時の古い資料をひっくり返してみました。すると、ありました。このお客様との当時のやり取りや改造内容についての記録がきちんとファイルされていたのです。それによれば、作業内容自体は比較的単純であり、今回も十分に対応可能と判断しました。

その記録を見せられた件の社員は、それでも思い出せない様子でした。結局、今回の作業も、同じ担当者が行いました。作業自体は、なにも問題が起きず、無事終了。
作業をさせれば、当時のことを多少は思い出すかと期待していたのですが、やっぱり思い出せない様子。
「この記録から、間違いなく自分がやった作業だとは思いますが、やはり記憶にございません。」というお答え。本当に記憶はあてにならないものだと痛感しています。

世間では今、証人喚問だとか百条委員会だとかの話題で持ちきりです。40年前のロッキード事件の証人喚問で、証人が「記憶にございません」を連発し、流行語になりました。この言葉は、嘘をつく時の常套句のように思われているようですが、私たちの場合は、この案件については本当に記憶にございません。
でも、記録を保管しておいたおかげで、お客様に迷惑をおかけせずに済みました。


<じいさん死んじゃった> 2017.02.25

今までも繰り返しお話ししていることですが、アフターサービス用のスペア部品の確保には色々苦労しています。と言っても、最近の機械の部品ではなく、20年以上前に販売した輸入旋盤の部品の話です。この機種は当時ベストセラーとなり、ミニ旋盤の分野で一時代を築きました。製造元の海外メーカーは、とっくに製造を打ち切っており、部品供給にも応じてくれません。本来なら、そんな古い旋盤の部品なら、「なくて当たり前」で済ませることもできるのでしょうが、まだ現役で働いている機械が多いようなので、八方手を尽くして、部品確保に努めてきました。

比較的単純な部品であれば、自社で製造したり外注を活用したりすることが出来ますが、特殊なものになると、外部に求めるしかありません。特に電気部品の場合は、完全に門外漢なので、自社で解決することは極めて困難です。そのようなわけで、以前は、秋葉原あたりで部品を探したり、特別に作ってくれる業者さんを当たったりしたものでした。そして、大量に仕入れて、在庫していました。
これらの部品も、毎月少しづく売れていきます。最初は過剰在庫だと思っていたものも、月日が流れ、気が付いたら、残りわずかというところまで、数量が減ってしまいました。

さて問題は、この部品が完売して在庫ゼロになったらどうするかです。ひところに比べて減ったとはいえ、その部品を求めて、弊社に連絡をしてくるユーザー様はまだおられます。そこで、久しぶりに、かつて特注部品を作ってくれた業者さんを訪ねました。でも、今回はあっさりと断られてしまいました。
「悪いね、あのじいさん死んじゃったんだ。だから作れない。」

以前、その部品を作ってくれた年配の方は、昔かたぎで特殊技能をお持ちの職人さんでした。後継者もいないそうです。
「あの部品を作れるのは、国内ではあのじいさんだけだったんですよ。残念だったね。」

またひとつの時代が終わりました。この部品も売り切り御免とせざるを得ないようです。
<“修理品”がいっぱい> 2017.01.17

札幌工場には、様々な業者さんが出入りしています。50年以上付き合いのある工具屋さんをはじめ、塗料屋さん、灯油屋さん、建築屋さん、保険会社や銀行の担当者、さらに毎日昼飯を届けてくれるお弁当屋さん・・・夕方近くになると運送業者さんが、その日お客様に出荷する荷物の集荷に訪れます。みなさん、工場を陰で支えて下さる縁の下の力持ちで、感謝、感謝の毎日です。

当たり前のことですが、業者さんたちは要件を済ませるとすぐに帰ってしまいます。忙しく働いている私たちの仕事の邪魔をしないように、配慮してくれているのかもしれません。
帰り際にちらっと、工場内に目をやる程度ですから、この工場が機械の組立て・整備工場であることは知っていても、それ以上の細かいことを、多くの業者さんはご存じないようです。

でも、いつか大雪で市内の幹線道路がマヒしていた時に、工場に立ち寄って時間をつぶしていた、ある顔馴染みの業者さんが、ふとつぶやくように発した一言には考えさせられてしまいました。

「この工場では、御社が販売した機械の修理も引き受けているんでしょう? 今日も、ずいぶんたくさん修理品が並んでいますね。」

その日、お客様からお預かりしていた修理依頼品はミニ旋盤1台だけでしたので、妙なことを言う人だと思いましたが、言っている意味がすぐにわかりました。

丁度この日に、海外から輸入した旋盤3台を開梱して、整備を開始したのですが、この業者さんは、これらの機械を修理依頼品だと勘違いしたのでした。言われてみれば、塗装も汚いし、一部に錆びも浮かんでいるので、新品には見えないのは当然です。でも、紛れもなく新品です。
これらの旋盤は、私たちが手掛けている数ある機種の中でも、整備前の状態がワースト1の曰く付きの機械です。でも、スペック的には手頃で、捨てがたい機種でもあります。これから何日間かかけて、この機械を、精度はもちろん、動きや塗装に至るまでピカピカに仕上げていくのです。

いま流行のダイエットのCMで、トレーニング開始前のぶよぶよの体が、数か月後に引き締まった健康体に激変するというのがありますが、まさに、そんなイメージです。

「ここにある機械は修理品じゃないですよ。先週、海外から工場に到着したばかりの新品ですよ」というと、その業者さんは、信じられないという表情をして絶句してしまいました。そして、そそくさと立ち去ってしまいました。

窓の外を見やると、依然、雪は止む気配がなく、工場前の通りでは、相変わらず渋滞の車列が続いていました。


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