最近、お客様から、機械の仕様変更の相談を受けたり、特別なアクセサリーの製作を依頼されたりすることが多くなりました。依頼内容は多岐にわたりますが、中には機械の能力を大幅に超える要求や、物理的に不可能な改造依頼もあります。また、残念ながら当社では手に負えない高度な要求もあります。

よくあるのは、お客様から支給された特殊なチャックを旋盤に取り付けることですが、これらはバックプレートを作れば対応可能です。
チャックの代わりに、コレットホルダーの装着を依頼された時には、倉庫で眠っていた旧製品の部品類が大いに役に立ちました。以前に扱っていたアクセサリーの半製品で、これを追加工して仕上げ、無事に旋盤に取り付けることが出来ました。このケースでは、たまたま部品が残っていたから、対応することができましたが、数が限られているので、今後同じような依頼が来ても応じることが出来るとは限りません。だからといって、新たに同じ部品を作ろうにも、この部品のメーカーが廃業して久しいので、新規に作るのはほぼ不可能です。
主軸に手回し用のハンドルを取り付けたときは、過去に扱っていた輸入旋盤の事例が役立ちました。

これらは、すべて特注対応となります。今まで様々な相談に乗り、提案させて頂きましたが、技術的にも物理的にも可能であっても、値段の折り合いがつかずに、成約に至らなかった事例がたくさんあります。

私たちの工場では、諸事情により商品化できなかったサンプル部品や半製品でも、何かの役に立ちそうなものは捨てずに保管しています。これは職人の習性かもしれません。保管する、しないは、特にルールがあるわけではなく、経験と勘で決めます。このようにして保管している部品でも、一定の期間が経過した時点で再度見直し、結局廃棄する場合もあります。倉庫スペースが限られているのでやむを得ません。
でも、捨ててしまった部品が活用できる特注品の相談が、後になって舞い込み、「しまった」と悔しい思いをしたことも一度ならずあります。悩ましい問題ですね。

いずれにしましても、特注対応には、長い経験と様々な保管部品類が結構役に立っています。