先般、東京ビッグサイトで開催された第24回日本国際工作機械見本市(JIMTOF)も無事に閉幕となりました。弊社もささやかなブースながら、本見本市に出展いたしました。弊社がJIMTOFに初めて出展したのは昭和40年代です。その間、出展を辞退した時もありましたが、ここ10年以上は毎回欠かさず出展しています。今回は例年とは若干趣向を変えて、弊社が取り扱っている機種の中では、最大級のモデルを中心に展示いたしました。周りのブースで、最新鋭のマシンニングセンターや、超大型工作機械などが出展され、多くのお客様で賑わっているのに比べ、我がブースはこじんまりして、ちょっと淋しい(笑)雰囲気でしたが、関心を持って、立ち寄って下さった多くのお客様は皆、真剣に弊社の機械をご覧になり、色々な手応えを感じました。
ところで、会期中のある日の午後、少し離れたところから、ひとりの年配の男性が私たちのブースをじっとご覧になっておられるのに気づきました。その方は、弊社の展示機よりも、弊社の社名板の方ばかりを気にしておられました。社名板には「株式会社メカニクス 旧社名 札幌工作機械製作所」と書かれています。社名板から目を離すと、私たちの方に近づき、こう仰いました。「札幌工作さんですか? いや懐かしい。昔は工作機械業界で、札幌工作さんの名前を知らない人なんていなかったよ。よいセーパーを作っておられましたなあ」「最近は小さな旋盤やフライス盤を作っているのですか? 札幌工作さんのものなら間違いないよね」と。私たちは、突然、見ず知らずの方からこのような言葉をいただき、とてもうれしくなりました。浮き沈みの激しい工作機械業界にあって、とにかくよいものを作ろうという気持ちだけで、今日まで頑張ってきた努力が報われる思いでした。これからも、「品質へのこだわり」という古き良き伝統を守っていかなくてはならないとの思いを強くした1日でした。
弊社ブースにお立ち寄り頂いた皆様には、この場をお借りして、改めて御礼申し上げます。