Aタイプでは、精度や各部の動きの調整のほかに、将来トラブルが発生する可能性が高いと思われる部分を予防的に調整・改修しています。これらの部分は、機械を使い始めて日が浅いとなかなか顕在化しないのですが、月日が経ち、様々な加工作業に使われるうちに、不具合を起こしたり、お客様にご不便をおかけしたりする恐れがある箇所を指します。また、特定の作業を行わない限り、発生しないトラブルもあります。このような箇所は機種により様々です。
具体的な例としては、以下のようなものが挙げられます。( )内は代表的な対応例。

(1)磨耗したベルトの交換が困難(交換しやすいように当該部分を調整)
使い方にもよりますが、ある程度使用して、ベルトの交換時期が到来するまで、このような不具合は顕在化しません。

(2)フライス盤のヘッドやコラムに取り付けてあるピンが抜けず、角度付きのワークの加工作業が出来ない。(ピンが抜きやすいように調整)
角度付きのワークの加工作業を行わない限り、問題は発生しません。

(3)メネジが磨耗しやすい(部品交換にて対応)

(4)レバーの材質が悪く、破損しやすい(部品交換にて対応)

(5)心押台のスリーブを何らかの理由で抜いてしまうと、元に戻すのが困難(構造の一部を変更)

弊社が実施する予防的処置は、これらの他に、外れやすい部品の溶接による改修や一部の電装品の交換など多岐にわたっています。もちろん、多大なコストがかかるとか、その機種特有の構造的な問題から、必ずしも効果的な改修ができない部分もあります。このような場合は、起こりうるトラブルを想定して、予め修理方法を確立すると同時に、必要部品を在庫するなどの対策を立てています。こうした対策も、必要に応じて都度見直しをはかっています。
こうした改修項目は、ユーザー様の多くにとって、言われなければ気づかないような目立たない存在ですが、弊社にとっては極めて重要な作業になっています。