いままでは、主に輸入した機械の整備・調整について様々な角度からご説明して参りました。でも、最近目に付くのは、手直しが不可能な機械が増加していることです。例えば主軸・・・・主軸(スピンドル)は旋盤やフライス盤にとって正に心臓部ともいえる重要部分ですが、最近おそまつな主軸に当たることが多くなりました。例えば、どう修正しても規定の精度に収まらないものです。中には、主軸の振れが0.3mm(コンマ3ミリ!)以上というひどいものもあります。主軸のテーパー穴が規定より大きすぎて、保持具を正しく装着できないものもあります。原因は様々ですが、簡単にいえば加工不良です。このような場合は、修正ではなく、正しく加工された主軸に交換するしかありません。
主軸台自体の鋳物加工が悪くて、精度が出ないだけでなく、キサゲ加工が不可能という事例もあります。主軸台自体が割れていた事例や致命的なキズが見つかった事例もあります。対処方法としては、主軸台自体を交換して、最初から精度調整をやり直すか、最悪の場合は、廃棄処分にしますが、このような事例は過去1回や2回ではありません。
安売りの機械や、個人輸入の機械をお客様ご自身が手直しをしてお使いになるというのもひとつの選択肢ではありますが、主軸や主軸台に致命的な欠陥があったら、対処のしようがありません。こんなこともあって、弊社では、比較的低価格でご提供するMSタイプといえども、重要部分のチェックや手直しをしているのです。
それにしても、海外から輸入される機械の品質がもう少しよくならないものかと、いつもながら思っています。輸入した機械を丁寧に直して、レベルアップを図っていく作業は、やりがいがありますが、それでも、主軸交換が必要な機械に当たると、どっと疲れが出てくるようです。