お正月休み明け早々、暮れに海外から入荷したFM80Eに予期せぬ不具合(ロット不良)を発見しました。それに対応すべく札幌工場内では正月気分が一転し、いきなり戦闘モードに入りました。
仕事初めにFM80Eの整備作業を始めるや否や、主軸ヘッドに異変! 主軸の繰り出し(クイル)部分が、何故か固定(クランプ)出来ないのです。繰り出し部分には、専用のスクリューがついており、それを締め込めば固定される構造になっているのですが、いくら締めても固定出来ません。固定出来ないのは、この1台だけと思いきや、他の機械も調べたところ、なんと入荷した1ロット分全てがこの状態だという惨憺たる有様でした。
このため、主軸部分を分解して調べてみたところ、ある部品の加工方法に原因があることを突き止めました。その部品を弊社工場で追加工して組み直したところ、この問題は完全に解消しました。言うまでもなく、繰り出し部分の固定は重要な機能ですので、Aタイプ、MSタイプにかかわらず修正作業を実施しました。 この手の不具合修正はよくあることとは言いながら、1ロット分全てを直すのはやはり大変でした。
今回の問題点を海外の製造元に通報したところ、意外にもあっさり非を認めた上、今後の改善を約束してくれました。しかし、その後入荷したロットでも、全く改善されておらず、暫くは弊社工場での追加工が続きます。