都会の道路を走っている外車といえばドイツ車が圧倒的に多く、ドイツ車は日本でも大人気のようです。日本人の伝統的な舶来品志向もあってドイツ車は多くのドライバーにとって垂涎の的であり、所有していることがステータスになっています。でも車種によっては日本車に比べてかなりトラブルが多いそうです。そのせいか、最近読んだある記事によれば、ドイツに駐在経験のある日本人の多くは「二度とドイツ車には乗りたくない」と思っているそうです。ある著名な評論家に言わせれば、ドイツ車とは多くの日本人ドライバーにとって、「(トラブルに)やせ我慢しながら乗る」車なのだそうです。真偽の程はともかく、実際にドイツから輸入された車も日本でそれなりの手直しをしないと売れないという話を業界に詳しいある知人から聞いたことがあります。
ところで弊社工場でもドイツ製のフライス盤M0V12を扱っており、日常的に出荷前検査を行っています。長い船旅を終えて日本に運ばれてきた機械の梱包が解かれ、目の前に姿を現すドイツ製の機械からは、いかにも欧州の香りがするようです。ドイツ製の機械は全体にしっかりと、そして丁寧に組み上げられており、アジア諸国製の機械との格の違いは否めません。格調高い雰囲気が漂い、さすがドイツ製だと称賛したいところですが、いざ検査を始めると「おや?」と思うような場面に遭遇することがあります。先日も精度が非常に悪い主軸を発見しました。いろいろと調査した結果、ドイツ側による主軸の加工不良が原因と判断しました。ドイツ製だからといって手放しでは安心できないのです。その結果をドイツメーカーに伝え、対処を求めましたが、誇り高きドイツのこと、なかなか非を認めません。そればかりか、逆にドイツメーカーから、問題となっている主軸のどこどこの精度をこれこれの条件で測れなどと、相当面倒な検査を要求されてしまいました。「ただでさえ忙しいのに・・」と、こちらもぶつくさ言いながらも要求されたデータを全て揃えて連絡したら、意外にもあっさりと代わりの主軸を送ってくれました。相手を納得させるまでは大変ですが、一旦納得させれば、後はスムーズにことが運ぶ点は、やはり他国のメーカーとは違うと感心してしまいました。
それにしても今までのドイツ製品では、主軸のトラブルなどあり得ない話だったので、やはりショックでした。ドイツ製のフライス盤もコスト削減の一環から、部品やアクセサリを東欧やアジア諸国から調達する時代ですので、このようなことが起こるのかもしれません。 それでも、ドイツ製フライス盤の品質が、中国・台湾製品に比べて、ずっと安定していることは間違いありません。少し手を加えれば、本当によいマシンになります。

弊社はかつて欧州製の小型工作機械を多数扱ってきました。それらから学んだことは計り知れません。いまでも見習うべき部分がたくさんあると感じています。欧州の筆頭格であるドイツには本当に頑張ってもらいたいと思っています。German Qualityの名に恥じないように。


ドイツ製フライス盤 M0V12