先月の日誌にも書かせて頂きましたが、海外の取引先の対応に違和感を抱くことが多くなりました。
現地の景気があまり良くないせいなのか、或いは、別な理由によるものなのか、
よくはわかりませんが、今までと違うと感じることがいろいろあります。

その影響は品質にも及んでいるようです。

今年1月に海外から入荷した小型旋盤を整備していたところ、取り付けられている部品に、目でみてすぐにわかるような歪みを見つけました。
歪んでいても、使用上は全く問題がないのですが、かなり目立つものでした。

気になって、同時に入荷した同じロットの旋盤を全部開梱して当該箇所をチェックしたところ、殆ど全てに歪んだ部品が取り付けられていました。
どうも現地工場では、部品が歪んでいることを知りながら、機械に組み付けて出荷したのではないかと感じました。

聞くところによれば、彼の地では、コスト削減・資源の有効利用(?)のために、いわゆるお釈迦品(不良品)でも、なんとか活かして使用する傾向が強いそうです。
実用上問題ないのですから、捨てずに利用したのでしょう。

でも、札幌工場としては、そんな部品を取り付けた機械を、そのまま正規品として出荷するわけには参りません。
結局、部品の画像を添付して、海外の工場に対し、歪みのない部品を支給するよう要求しました。
数量は全台数分ではなく、札幌工場で手に負えなかった数台分のみです。

それに対して、今回は意外にも、即座に返事が来て、「代わりの部品を送る」との回答を得ました。
あまりにも素直な対応なので、拍子抜けしてしまいました。
でも、よく考えてみると、先方では、こちらが予想した通り、不良部品を取り付けて出荷したことを最初から認識していて、「やっぱりバレたか」という感じなのではないかと疑ってしまいました。

これが数台分だから素直に応じたのであって、全数だったら同じように対応してくれたかどうか?

因みに、先方の見解では、「日本への輸送途上で部品が歪んだと思われる」とのことでした。「輸送途上で・・」というのは、海外の取引先の常套文句なのですが、梱包はしっかりしていましたし、それはあり得ないことです。

他にも軽微な不適合事案が増えたとの情報が、現場から上がってきております。それも、普段、あまり注意を向けない箇所が多いとのことです。

このような事例は、消耗品関係でも目につくようになり、頭痛の種になっています。