先日、あるお客様より弊社の小型旋盤を購入したいとの電話をいただきました。今まで3年間、他社の類似の旋盤を使用してきたが、一部の部品が壊れたので買い替えたいとのことでした。その方がお使いの旋盤も海外からの輸入品で、輸入元の会社のことも以前から知っています。部品が壊れたのなら、そこだけ取り換えればまだまだ使えるはずなのに、何故に機械ごと替える必要があるのだろう。ベッドかスピンドルに致命的なキズでもできたのだろうか・・・? ちょっと気になったので、「3年で買い替えなければならないほど、酷使したのですか」と尋ねてみました。お客様曰く「一部の部品が壊れたので、部品の供給を依頼したが、あっさり断られた」とのことでした。破損した部品というのは、札幌工場では常時在庫しているような種類のものでした。 しかも、その旋盤は数か月前まで正規に販売されていたものなので、部品の供給を断られたと聞いて、俄かには信じられませんでした。 販売してわずか3年、しかも最近までその機種自体が販売されていたのに、「部品の供給はできない」のひとことで済ませてしまう業者さんの存在に呆れてしまいます。売りっぱなしで、簡単なアフターサービスも拒絶する-そんな楽な商売が成り立つのか!-でも、逆にいえば、そういう態度だから、その会社は儲かるのかもしれません。

弊社に染みついた伝統的な考え方からいえば、この会社のやり方は全く相いれないものです。
札幌工場では機会あるごとに、古い機械のスペア部品を少しずつ買い足したり、場合によっては、新たに製作したりして、いつ来るともわからない、パーツの注文に備えています。このような地道な作業に要するコストは馬鹿になりません。(儲からないはずだ)それでも古い機種になればなるほど(実際、30-40年前に販売した機械のスペアパーツの問い合わせが毎週のように舞い込む)、なかなかお客様のご希望に沿えなくなってくるので、都度、代替部品を検討したり、一品生産で部品を作ったりと毎日、悪戦苦闘しています。それでも駄目な場合があり、断腸の思いでお客様にお断りした時の気分の悪いこと! こんな苦労とは一切無縁で、「部品ありません」の一言で片付けられるなら、どんなに楽なことでしょうか。

ところで件の業者さんには、昔から価格面でいつも負かされてきました。アフターサービスをここまで手を抜くのなら、安くできるのは当たり前。でも、そんな業者さんから機械を購入したら本当に悲劇だとしみじみ思います。弊社の機械より安いという理由で、この業者さんから機械を購入したお客様を何人か知っていますが、今頃どうしておられるだろう。