私たちの工場で手掛ける旋盤の多くには、「チェンジギア」と呼ばれるネジ切り作業用のギアが、標準付属品として何枚か添付されています。旋盤でネジを切る場合は、ネジ切りチャートに従って、都度チェンジギアを旋盤に組み付けて使用します。

チェンジギアは、ごく普通のギアなので、本来なら、出荷前に修正をする必要など、まずありません。事実、数年前までは、目視検査程度で済んでいました。ところが最近は、ギアといえども細かい修正作業を強いられるケースが増えてきました。

というのは、最近、海外から入ってくるチェンジギアの中に、軸穴が規定よりほんの僅かに小さかったり、軸穴に加工されているキー溝の形状が歪(いびつ)だったりして、そのままでは旋盤本体側の軸に取り付けできないものが、しばしば見られるようになったからです。もともと、チェンジギアの軸穴はきつめに作られていているので、取り付けには、ちょっとコツがいるのですが、取り付け自体が出来ないギアとは、困ったものです。

このため、チェンジギアを一つひとつ、機械に取り付けてみて、うまくいかない場合はギアの軸穴を拡げたり、キー溝を修正したりする作業を実施しています。軸穴やキー溝を拡げすぎれば、軸に取り付けた時にガタガタになるので、かなり慎重に作業を進めています。チェンジギアは、機種によっては10枚以上添付されていますので、1枚1枚チェックした上での修正作業は、非常に根気が要ります。また新たな作業が一つ増えたことになります。

これに類似した話は、他にもあります。FM120Eというフライス盤で、出荷前にクイルに不具合がみつかり交換作業を実施したことがあります。
予備のクイルを主軸ヘッドに装着しようとしましたが、うまく入らないのです。クイルの外径を測定してみたら、この予備クイルの径が通常より、僅かに太いことがわかりました。クイルの外径の微調整作業にたいそう手間取りましたが、なんとか主軸ヘッドへの装着に成功し、予定通り出荷することが出来ました。しかしながら、作業費がずいぶん嵩んだ記憶があります。

つい先ごろ入荷した固定振止は、芯ズレや爪の不具合が多数見つかり、予想外の作業が発生しています。

機械本体のみならず、添付されているギアなどの、通常なら起こりえない不具合に翻弄されている今日この頃です。

チェンジギアの不具合など チェンジギアの不具合など