とうとう、8月に突入しました。
札幌では連日、記録的猛暑が続いています。
日本国内は新型コロナ関連のニュースと東京オリンピックの話題で埋め尽くされているようですが、8月15日の終戦記念日が近づくにつれて、あの戦争に関する話題も増えてきました。

先日、事務所の古い資料を整理していたところ、面白いものを発見しました。
かつて札幌工場で製造していた小型形削盤の英文カタログです。
恐らく1960年前後に作成されたものであると思います。

1945年8月の終戦後、壊滅した経済を立て直すために、政府は国を挙げて日本製品を輸出し、敗戦の痛手から立ち直ろうとしていました。
ところが、輸出された日本製品には粗悪品が多く、海外で問題となったそうです。
今では考えられない状況ですね。

これがきっかけとなり、「輸出検査法」が制定され、政府指定の検査機関での試験に合格した製品にしか輸出が許可されないことになりました。

実は、当時数多あった日本製の形削盤の中で、唯一輸出検査に合格したのが札幌工場で作られた小型形削盤でした。
政府のお墨付きを得て、札幌工場製の形削盤も海外に輸出されました。
この英文カタログには、「今まで3000台以上製造し、海外にも多数輸出されている」と記載されています。

それから半世紀以上たち、世の中はガラリと変わり、Made in Japanは高品質の代名詞となりました。
「輸出検査法」も既に廃止されています。
今では、札幌工場も、国内のコスト上昇など様々な理由で海外の製品・部材に依存せざるをえない状況になっています。
そして、その品質面での苦労も絶えません。

海外では、かつての輸出検査に相当するものはないのでしょうか。
それがあれば、私たちの仕事も少しは楽になるのに・・・・。
むかしの英文カタログを眺めながら、ふとそんなことを考えてしまいました。

猛暑が続いています。
皆様、くれぐれもご自愛下さい。