札幌工場の玄関、駐車スペースで使用しているロードヒーティングを更新することになりました。

去年あたりから調子が悪く、騙しだまし使い続けてきたのですが、とうとう寿命が尽きてしまったようです。
設置してから約30年。
よく働いてくれたと思っています。
おかげで冬季の除雪の手間が省け、その分、本業に専念できたと思っています。

ロードヒーティングとは、融雪および凍結防止のために、路面の温度を上げる装置です。
札幌工場で使用している装置は「ボイラー(温水)式」といって、地面に埋め込んだパイプ内に加熱した不凍液を行き来させ、その熱により地上に積もった雪を溶かす方式です。

今回はボイラーを新しいものに交換すると同時に、不凍液も新しいものを注入します。
札幌工場では、ロードヒーティングのパイプを埋設している面積が広いので、それなりの出費となります。

ボイラーは電子制御された最新式のものになるようです。
でも設置業者さんの話では、新しいボイラーの寿命は7-8年だとのことです。
いままで使ってきたボイラーは30年ですから、なんと寿命は今までの4分の1です。

電子制御は便利な反面、旧式に比べて故障しやすく、7-8年経過して修理が必要になっても、その時点で電子部品の供給ができなくなっている可能性もあるとのことです。
いままでの旧式ボイラーは、シンプルで電子部品もありませんので、かえって壊れにくく、修理も可能でした。

このようなことは、私たちが手掛けている小型工作機械でも同じです。
最近は、電子制御の無段変速機構搭載機種が人気ですが、基板などの電子部品がなくなればアウトです。

一方、昔からあるベルト掛け替えタイプやギヤ駆動の機械なら、スイッチやモータなどは代用品で賄える場合が多く、長く使えます。
ただ、ベルトの掛け替えなどが煩わしいというユーザ様が多いのも事実です。

寿命が短くても便利さをとるか、少し不便でも長持ちする方をとるか、悩ましい問題ですね。

30年間ご苦労様でした