製品のアフターサービスといえば、販売した製品の不具合や故障を直すことだと思っている方が大半だと思います。もちろん、それがメインの仕事であり、私たちも日々、工場に寄せられる様々な故障やクレームに対して、ひとつひとつ丁寧に対応させて頂いております。
しかし、お客様に対するアフターサービスは、単なる製品修理に止まりません。例えば、工作方法についての問い合わせなどにお答えすることも大切な仕事のひとつです。
「購入した旋盤で外周切削をしたけど、きれいに仕上がらなかった」
「このような形状の部品を作りたいので加工方法を教えてほしい」
など、実際の工作に関する様々な相談が寄せられます。私たちはアフターサービスの一環として、この種の相談にも、丁寧に対応しています。でも、持ち込まれる相談には、簡単に答えられない内容のものが多々あります。このような場合は、工場でそれなりの時間をかけて検討した上で回答するようにしています。
きれいに仕上がらない理由は、ワークの材質、刃物の研ぎ具合、セッティングの仕方、回転スピード、そしてもちろん作業者の技量など、様々な要因が絡まっていますので、ひとことでは言い表せません。従って、決定的な回答ではなく、お客様サイドの状況を勘案しながら推測で回答せざるを得ないことになります。場合によっては、お客様がお使いの機械と同じ型式の機械で、同じ条件で加工して、何が問題なのか検証します。
部品の加工方法についてのアドバイスには、相当難儀することが多いです。このような質問をされるお客様の多くは、試行錯誤を繰り返してもうまくいかずに、アドバイスを求めてくるケースが殆どです。私たちにとっても難易度が高くて、即答できない質問がよくあります。工場内では、俺だったらこうする、いやこっちの方法がいいと思う、などなど議論しながら検討します。でも、小型旋盤やフライス盤だけでは無理だったり、きちんとしたジグを作らないと手に負えなかったりで、なかなか満足のいく回答にはなりません。回答したことに対して、お客様より再質問がくることもあるので、何回かやり取りが続くこともあります。通常の整備・点検、出荷業務の合間に検討作業をするので、検討にある程度の日数がかかる場合もあります。通常は無償で対応しますが、検討するために少し大がかりな作業や実験が必要な場合は、お客様と相談の上、やむを得ず最低限の費用を頂く場合もあります。私たちも、これで儲ける気持ちはサラサラないので、事実上のボランティアです。
それでも検討することを通じて、私たちも勉強になるので、常に前向きに対応しています。
やはりアフターサービスは小手先では出来ないのです。