海外から輸入される機械に装着されている駆動用ベルトは、あまり品質が良いとは言えません。チェックしてみますと、少し切れかかっているベルトなどが見つかることがしばしばあります。 かつては、海外製の機械といえども、ベルトについては日本製が使われることが多かったのですが、最近の輸入機には現地メーカーのベルトが使われています。多くのベルトは規格品で、国内での調達が可能です。取り付けられているベルトのコンディションが悪い場合は、国内で調達した品質のよいベルトに交換しています。

先日、あるお客様からベルトの品質のことでお叱りを受けました。ベルトの一部が欠けている上、幅が均一ではないとのクレームでした。問題のベルトを送り返して頂き、調べてみると、確かにご指摘の通りの状態でした。ベルトの端が少し欠けている部分があるベルトを見落としたのは完全に私たちのミスでしたので、丁重にお詫びをした上で、新しいベルトを無償でお出し致しました。
念のため、在庫として工場に保管している同型の機械に取り付けてあるベルトやスペアのベルトをチェックしてみたところ、程度の差はあれ、幅が不均一だったり、キズがついたりしているベルトが見つかりました。実はこのベルトは、日本にはない海外独自の規格に基づいて作られているようで、形状が一般の規格品と異なっています。したがって国内では調達できません。日本を代表する有名ベルトメーカーに現物を持ち込んで、同じ規格で、より品質のよいベルトが作れないかと相談を持ちかけたことがありますが、あまりにも高額だったので話がまとまりませんでした。実際にやろうとすれば、新たに金型を作り、最低ロットが何千本という単位になるとのことで、とても受けられる話ではなかったのです。

国産品への代替が無理となれば、嫌でも海外から、品質に問題がある特殊規格のベルトを調達しなければなりません。輸入したこれらのベルトは、よくよくチェックした上でなければお客様にお出しできません。国内で調達可能で、最も形状が近いベルトを代用することも検討しましたが、件のベルトメーカーの回答は「代用不可」でした。国産のベルトであれば、このような心配をする必要がないのに、海外メーカーが特殊なベルトを採用したために、私たちのチェック作業がまたひとつ増えました。