中国経済の発展に伴い格差が拡大し、人民の不満が増大しているという新聞記事を、最近よく目にするようになりました。中国政府は、その対策として、企業に対して賃金を毎年10-15%ずつ上げることを、半ば強要しているようです。国が主導して企業の賃金を無理やり上げさせるなどというのは、市場メカニズムとは相容れないと思われますが、やはり国情が異なるので、私たちが文句を言っても仕方がありません。ただ、このような中国当局の政策の影響で、私たちが扱っている中国製商材も恒常的に値上がりしているのは確かです。この1年だけをみても、仕入れるたびに数%、モノによっては一挙に20-30%近く値上がりしました。おまけに、今年は円安になったため、その分のコストも嵩み、まさにダブルパンチでした。価格が上がっても、品質レベルが同時に上がればまだ許せるのですが、相変わらず不適合品が多く、価格と反比例して品質が悪化してきているというのが実感です。これは私たちの業界に限った話なのでしょうか・・・。いずれにしましても、札幌工場ではこの1年間、中国製機械や工具の品質に、本当に振り回されました。手直しをしなければならない部分も増える一方です。発生した不適合品の内容を子細にみると、以前とは比べ物にならないくらい深刻な事例が増加しているのに気づきます。 発生した個々の内容については、また別の機会に譲りたいと思いますが、このままでは、中国製機械が「高かろう悪かろう」になってしまうのではないかと危惧しています。これで本当によいのかと自問自答する毎日です。

さて、来年はどんな年になるでしょうか。課題や懸念材料は山ほどありますが、引き続き頑張りたいと思います。
今年一年間有難うございました。