以前にも触れたことがありますが、海外から輸入した小型フライス盤の主軸(スピンドル)に精度不良品がしばしば見つかるようになりました。発見の都度、クレームとして海外メーカに対処を要求していますが、精度の良し悪しの問題を、相手に納得させる難しさを痛感しています。テーブルにキズがついていたりベースに亀裂が入っていたりするような場合は、画像を送れば大体納得してくれますが、精度の良し悪しを納得させるには、画像だけでは不十分です。結局、問題を解決するには、現物を海外メーカに送り返し、良品と交換してもらうのが一番よい方法ということになります。先日も、精度不良の主軸をまとめて海外に送り返しました。こちらの責任ではないのに、返送する運賃は自己負担なので本当に割に合いません。

数週間後、海外メーカより予想通りの連絡がありました。「全部調べたが、どこが問題なのかわからない。精度は基準内に入っている。」毎度のことながら、このような回答をもらうと、なんとも空しい気持ちにさせられます。ところが、その次に書かれていることが、少し今までのパターンと違っていて、「それでも、もしお前が新しい主軸に交換することを希望するなら、新たに主軸を製作して提供してもよい。しかしながら、本機種の部品類は、ひとつ合わせをして組み立てているので、主軸だけを送っても、機械本体にきちんと組み込むことが出来ないと思う。それでも良いか?」などというのです。新しい主軸を送らないといえば角が立つので、婉曲な表現で、私たちに対して、交換を諦めるように仕向けているように読める書き方です。或いは、ある種の“脅し”ともとれるかも知れません。
私たちもこの機種の様々な問題点やクセを熟知しているので、新しい主軸がそのまま素直に取り付けられるとは思っていません。ですから、私たちは「それでもいいから、新しい主軸を作って送ってくれ」と相手方に要求しました。

暫くして、札幌工場に新しい主軸がまとめて送られてきました。早速、フライス盤に組み込み精度を確認したところ、返品した主軸に比べて、格段に精度がよくなっていました。それでも、数本の主軸は依然として、私たちの基準から外れていました。これを再び海外へ送り返しても、堂々巡りになるのは目にみえていたので、自分たちで修正し、どうにか基準内に収めることに成功しました。今回の修正作業は、社員の技術を試す良い機会になりました。

これでメデタシ、メデタシとホッとしたのもつかの間、別の機種でもまとまった数の主軸不良が新たに見つかりました。やれやれ、また海外に返品か・・・。主軸不良との闘いはまだまだ終わりません。(つづく)