ひところに比べれば、部材不足が少し解消してきたようで、海外からモノが入ってくるようになりました。
“解消”といっても、コロナ前に比べれば、まだまだなのですが、発注から入荷まで一年も待たされるということは無くなりました。
但し、部材の調達の目途が立たずに、取り扱いを断念した機種もあり、コロナ前の状態に戻るということはあり得ません。
円安による仕入れコストの上昇も悩みのタネです。
そんな状況の下、入荷した部材・機材に深刻な不適合が頻繁に見つかっています。
例えば、質量が400kg近くあるフライス盤の主軸ヘッド(鋳物)に加工ミスがあることが判明しました。
質量150kgの旋盤では、ベッド鋳物に瑕疵が見つかりました。
マシンスタンドの溶接部分が簡単に外れてしまうという不適合品も出ました。
溶接不良については、札幌工場で溶接し直すことで対応できましたが、主軸やベッド鋳物の不良は致命的で、修正できません。
これらは、鋳物部品ごと交換するしか解決方法がありません。
海外の仕入先にクレームをつけ、新たに主軸ヘッドや旋盤ベッドを支給してもらい、札幌工場で交換、再組立て、調整を実施することになるのですが、入荷までに1-2か月はかかります。
結局、機械を予定通りにお客様にお納めすることが出来ず、商機を失うことになります。
どうも海外の部材の品質や信頼性が悪化したように感じます。
部材不足をカバーするために、難ありの部材を送ってきているのではないかと疑ってしまいます。
このような酷い不良品を目にすると、全身の力が抜けてしまいます。
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